しまんちゅシネマ

映画ノート

ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館

今日は世間に『メン・イン・ブラック3』の記事が溢れると思うので対抗して、
私は『ザ・ウーマン・イン・ブラック』で(笑)
ダニエル・ラドクリフが『ハリポタ』終了後初の主演作品に選んだのは
スーザン・ヒルの『黒衣の女 ある亡霊の物語』の映画化のゴシック・ホラーです。



ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館
2012年(アメリカ・カナダ・スウェーデン
原題:The woman in black
監督:ジェームズ・ワトキンス
出演:ダニエル・ラドクリフキアラン・ハインズ
ジャネット・マクティア、ショーン・ドゥーリー

実は『ハリポタ』シリーズにあまり興味が無くて、ラドクリフ君(以下クリ坊)を観たのもシリーズ初期の頃以来だったので、いつのまにかパトリック・デンプシーばりに髭剃りあとの青い青年になっていたことに少々驚きました(汗)
しかも子持ちの役だよ~(笑)

19世紀のイギリス
クリ坊が演じるのは、若き弁護士アーサー・キップス。
数年前に妻を亡くした哀しみを引きずるアーサーは仕事にも没頭できず職を失う寸前。
彼は事務所からある老婦人の残した財産処理の仕事を言い渡され、
片田舎の屋敷へと向かうが、そこでとてつもない恐怖を味わうことになる・・
というお話。

ハマーフィルム製作の本作は、全般に陰鬱な空気の流れる
本格ホラーでして、MIB3とは対照的過ぎる作品でした(笑)




とにかく屋敷が不気味でね、物音や声、そこにあるはずのない人の姿を見せ
ジワジワと怖がらせます。
やがてアーサーは屋敷に「黒衣の女」を見るようになり
そのことは村人を恐れさせます。
それでも屋敷の秘密に迫るアーサー。
愛する息子との暮らしを守るためというのもあるけれど、
いまだに妻の気配を感じるアーサーは霊感の強い人であり
愛するものを亡くした人間の哀しみを誰よりもわかる人なのでしょう。

霊魂を慰めるため、彼はある行動を起こしますが
成功した・・に見えて、あの結末。
人の恨みはそう簡単に晴れない と思う一方で
これはある種の「恩返し」でもあるかなぁと。
ラストの展開が切なくも優しくて泣けました。

日本公開日は12/1~

★★★☆