クラウド・アトラス
今日の美女はハル・ベリー
って、ちょっと無理やりかな(笑)
『マトリックス』のラナ&アンディ・ウォシャウスキーとトム・ティクバの3人が共同監督を務めた超大作『クラウド・アトラス』を観てきました。
クラウド・アトラス
原題:Cloud Atlas
2012年(アメリカ)
監督:ラナ・ウォシャウスキー、トム・ティクバ、アンディ・ウォシャウスキー
出演:トム・ハンクス、ハル・ベリー、ジム・ブロードベント、ヒューゴ・ウィービング、ジム・スタージェス、ペ・ドゥナ、ベン・ウィショー
1850年:大西洋を横断する船に乗ることになった白人青年の航海日記、1930年ヨーロッパ:作曲家の卵からその友に宛てた手紙、1975年:原発を巡る陰謀を調査するジャーナリストの黒人女性に襲い掛かる出来事、2012年ノンフィクション小説を発表した作家の老人ホームでのドタバタ、近未来の韓国でのクローン・ウェイトレスの悲哀とクローン制度に異議を唱える革命家のロマンス、うんと先の文明崩壊後の未来でのサバイバルと冒険・・全ては繋がっている。
この作品は6つの異なる時代や場所で起きる冒険やロマンスやサスペンスを、あちこち交錯させながら描くという驚きの作品です。主なキャストはそれぞれの物語に登場する、すなわち生まれ変わって次の時代を生きてるわけですが、これが時代ごとに性別や人種さえも異なっていているんですね。
最初に「全ては繋がっている」と書いたのは、航海日誌を次の時代の作曲家が読んでいたり、作曲家の作った曲を次の時代のジャーナリストが読んでいて・・といった繋がりかたをする。で、そう繋がるのは前世で係わりがあるからだったりするんだわ。
最初はその繋がりが見えないから混乱するんだけど、観てるうちにあーー、そう繋がってたのかぁと気づき(エンドロールで気づいた事もあったけどw)、なんか興奮してくるんですね。
未来に進むにつれ、SF的要素が見ごたえ十分で3時間弱の長尺が気にならないほど引き込まれます。
ちなみにタイトルのクラウド・アトラスは劇中ベン・ウィショーが共同で作曲したピアノ曲のタイトルで、これが美しい。
劇中、特殊メイクをしっかり見破れるとより楽しめると思います。
主な登場人物はトム・ハンクスやジム・スタージェスのほか、それぞれの監督作品でおなじみの面々。
今日の美女ハル・ベリーは1975年のジャーナリスト姿がそのままですが、あまり登場は多くなかったなと思ったらお爺ちゃんや白人女性がそうだったことにエンドロールで気づいて「えーー?」でした。
クローンのペ・ドゥナちゃんのHシーンが妙に生々しくて、同じアジア人ということもあってかなんか気恥ずかしかったw にしてもこのパートの人間のメイクの酷いことwみんなアンドロイドに見えたけどね。ま、御愛嬌ってことで(笑)
観終えるとね、曲に涙することがあるのも、初めて逢った瞬間に結婚を予感するのも全て前世からの繋がりなのかなと、そんな気持ちになりました。
人種差別や戦争があるのも愚かな話。
だって私たちは様々な人種を行き来しているんだし、
周りにいる人の中には、前世で命を救ってくれた人がいるかもしれない
そう思うと人との関係は決してないがしろにしてはいけないよね。
死は新しい扉を開ける瞬間だと気づいた瞬間、大きな感動が押し寄せました。
人生観変わってしまう映画です。
日本公開は来年3月
★★★★☆