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映画ノート

サウンド・オブ・ノイズ




サウンド・オブ・ノイズ(2010)スウェーデン/フランス
原題:Sound of Noise
監督:オーラ・シモンソン
出演:ベンクト・ニルソン/サンナ・パーション/マグヌス・ボルイェソン/ フレドリク・ミア ミア/ アンダース・ベステガルド/ ヨハンネス・ビョークマルクス・ハラルドソン
日本公開:7/27
身の回りにある日用品を使い、町中のいたるところに音楽を作り出す謎の音楽テロリストと、音楽嫌いな警察官の攻防を描く異色クライムコメディです。

音楽テロってなに?って話ですが
謎のグループは音楽によるテロを予告し、犯行声明の貼紙をするんですね。
その捜査に当たるのが刑事、アマデウス・ネブリング。
著名な音楽家の家に生まれながら、彼だけが生まれつきの音痴
完全に名前負けな彼はコンプレックスから、音楽を遠ざけ静寂を愛する男。
彼はテロリストの正体に迫り、テロを食い止めることが出来るのか。。という話。

テロリストたちの動機がいまいち分からなかったり、そもそも音楽を愛するものが、音楽を犯罪に使うというのがどうしてもピンと来なかったり、最初はロジカルに考えようとして混乱したんだけど、監督のインタビューを読んで、深く考えてはいけない映画だと気づいた(笑)

そもそも映画を作ったのは、ショートフィルムで、さまざまなものを使って音楽を作り出すということをやったこと。カンヌで賞も獲り、彼らの中でも新しいいディアが生まれる中、それを形にして完結したいという気持ちが湧き上がったのだとか。
ファンタジー交じりのストーリーをまじめに受け止めては、「??」な部分も出てくる。
これは彼らの作り出す音をアートとして捉える映画でしょう。
そこに音楽家一家に生まれながら音痴という主人公がペーソスをもって絡む、そこはかとない可笑しさを伴ったコメディになってるのだけど、それさえ作り手の意図したところではないらしい(笑)
ベンクト・ニルソン演じるアマデウスのキャラがシュールです。



テロリスト6人組のうち首謀者であるサナ役の女優さんサンナ・パーションを除いて5人はプロの音楽家らしく
色んなものを使って音を作り出す彼らの演奏は斬新でリズムに身をゆだねたくなる。
ドラムの腕は本格的で、そのパフォーマンスも見もの。

音楽を遠ざけてはいるものの、やっぱりアマデウスの中には音楽を愛する血が流れてるんだというところにホッコリしたり、ちょっとしたロマンスがあったりと何気に盛りだくさんです。

6人のテロリストたちの演奏によるエンディングのボサノバは、脳内ヘビロテのお気に入り!!





トラックバック一覧

  1. 1. サウンド・オブ・ノイズ◆「Electric Love」◆

    • [じゅり好み☆]
    • September 20, 2014 22:20
    • 映画「サウンド・オブ・ノイズ」   エレクトリック・ラヴ/Six Drummers 音楽一家に生まれながらも、自らは音痴で筋金入りの音楽嫌いという警官アマデウス(ベンクト・ニルソン)。 彼が追うのは、あらゆるものを楽器に見立て、とんでもない場所で