しまんちゅシネマ

映画ノート

人喰いトンネル MANEATER-TUNNEL




『オキュラス(原題)』が面白かったのでマイク・フラナガン監督の『人喰いトンネル』観てみました。
人喰いトンネル MANEATER-TUNNEL(2010)アメリ
原題:Absentia
監督:マイク・フラナガン
出演:ケイティ・パーカー/ コートニー・ベル/ デイヴ・レヴィン/ モーガン・ピーター・ブラウン/ ジャスティン・ゴードン/ ジェームズ・フラナガン/ スコット・グレアム / ダグ・ジョーンズ
日本未公開
トリシア(コートニー・ベル)の夫ダニエルは7年前に突然失踪し、今も行方が判らない。
「行方不明のまま死亡」 (dead in absentia)として法的手続きをとる時期になり
妹カリー(ケイティ・パーカー)にも背中をおされ、新しい人生を踏み出すそうとしていた。
そんなある日、カリーは近くのトンネルで遭遇したあることから
ダニエルの失踪にトンネルが関係しているのではないかと疑い始める。




 邦題からも想像つくでしょうけど、本作は「トンネル」絡みのホラーです。
鏡とかトンネルって、普段からなんとなく気持ち悪いと感じるものじゃない?
身近なものを題材に、ぶっ飛びの発想で都市伝説に仕上げてるのは上手いと思いますね。
ただしモンスターものを期待すると「なんじゃこれ」でしょうね。
おそらくは『オキュラス』以上に低予算と思われ
従って、CGを駆使するような描写は殆どございません。
でも、トンネルに潜む魔物の駆使する「トレード」のシークエンスはかなり斬新で
クリーチャーを見せることなしに、スーパーナチュラルな世界に引き込むことに成功しています。
何と何を(誰と誰を)トレードしたのかとジックリ見てみるのも面白い。




 ある日突然、愛する人が忽然と姿を消す。
何故?どこに?生きてるの?と苦しみ、前を向いて歩こうとすれば罪悪感に苛まれる。
そんな失踪事件に翻弄される人々の喪失や悲嘆もきっちり描かれドラマとしても深い。
罪悪感が生むビジョンがまたホラーw
ちなみにトリシア役のコートニー・ベルは監督と暮らしていて、このとき実際に妊娠7ヶ月ですって。

創造性に溢れミステリアス。後から見直して発見するところもあり、繰り返し味わえるという点でポイント高かったですが、わかり難いところがあるので、万人向けではないかな。

映画祭などで7つの賞を獲得しています。