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映画ノート

【映画】『ヘヴンズ・バーニング』無謀な逃避行はいいけど反日発言がいただけない




旅の映画特集最後は、オーストラリアを舞台にしたちょっと変わったアクション・ロマンス
工藤夕貴ラッセル・クロウ主演の『ヘヴンズ・バーニング』です。

ヘヴンズ・バーニング(1997)オーストラリア
原題:Heaven's Burning
監督:クレイグ・ラヒフ
出演:ラッセル・クロウ工藤夕貴/ 磯村憲司/ レイ・バーレット / ロバート・マモーネ/ ペトル・ゲオルギ/ アンソニー・フェラン

新婚旅行でシドニーへやって来た日本人カップル。しかし、夫ユキオが仕事の関係者と飲んでホテルへ戻ると、妻ミドリは姿を消していた。この事件は日本人妻誘拐事件として大々的に報じられるが、実はユキオから逃げるためのミドリの狂言誘拐であった。



日本人花嫁狂言誘拐事件の実話をもとにした作品です。
この事件、実は花嫁は夫から逃れるための偽装工作だったんですが、やがて花嫁の嘘はばれてしまう。
現地でもさぞかし大騒ぎになったんでしょうね。

元になった事件では夫婦(その後離婚)は無事に帰国してますが、映画はとんでもないことになっちゃいまして・・、なんと裏切りを知った夫のユキオが復讐の鬼と化し、妻の殺害を誓うんですねぇ。
ミドリはというと、駆け落ち相手に逃げられ途方にくれる矢先、何故か銀行強盗に遭遇。
人質に取られた挙句殺されそうになるところを逃走用運転手コリンに助けられ、2人は共に逃走。
警察、強盗団、ユキオの三者から追われることになるコリンとミドリの逃避行の行方は・・という話です。





工藤夕貴ちゃんと三角モミアゲも新鮮なラッセル・クロウの トゥルー・ロマンスなアクション・スリラー
実話を良くぞここまで膨らませたなぁというとんでもエキセントリックな作品になってます。



ベッドでは完全に夕貴ちゃんにリードされ、ひとりへヴンなラッセル・クロウ は おいといて・・
最高なのは広いオーストラリアで「恨」の嗅覚だけでミドリを追いつめるユキオのキャラ。
バイクと銃をゲットし髪を剃れば、もういきなりマッドマックス。
磯村憲司の狂気の演技がイケてます。
でも・・、誰かれなく殺しまくるこんな日本人おらんだろ(汗)




そもそも監督だか、脚本家だか、作り手は完全に反日家だよね。
逃避行の途中、コリンが疎遠になっていた父を実家に訪ねるシーンがあるんですが
この父親に言わせる台詞には悲しくなったわ。
カルマと称して日本の戦争の業を語るそのシーン要りますか??
実際一度削除され、再び入れられたらしいですが、私が観たテレビ版にはしっかり入ってました。

工藤夕貴の演技はいいところとわざとらしいところが混在するし、ラッセルもどこか腑抜けだけど
運命を変えようと願うも適わない不幸を呼ぶ女と、巻き込まれていく男たちの刹那なロードムービーは悪くない。無謀に次ぐ無謀な展開ながら飽きさせないものがあります。
ただやっぱりコリンパパの台詞がなぁ・・ マイナス30点!



さて、ボチボチハロウィン・ホラー祭りを始めます
皆さん、仮装パーティなどの予定はありますか?
今年はコスチュームに使えそうなものを中心に作品をチョイスします♪