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映画ノート

【映画】『カムバック!』ニック・フロストがサルサでキレキレ!




タイトル(原題も)に地名が使われてる映画も観ていきます。
今日も南米方面、キューバに行ってみましょう・・。ってキューバが舞台じゃないけどね。
キューバが発祥地のひとつとされるサルサダンスが主役の映画です。
カムバック!(2014)イギリス
原題:Cuban Fury
監督:ジェームズ・グリフィス
出演:ニック・フロストラシダ・ジョーンズ/クリス・オダウド/イアン・マクシェーンオリヴィア・コールマン
日本公開:2014/10/25
 
かつて天才ダンス少年として脚光を浴びたブルースも、いまや冴えないメタボサラリーマン。
しかし、そんな彼の前に現れた新任美人上司が、ブルースのラテン魂に火をつけた。



ショーン・オブ・ザ・デッド』などでおなじみのニック・フロストが原案、主演、製作総指揮を務め、イギリスのテレビシリーズを手がけるジェームズ・グリフィスがメガホンをとったブリティッシュ・ラブコメです。

ニック・フロスト演じるブルースは、かつて天才サルサダンサーとして名声を得ながらも、ある事件を機に13歳でダンスをやめてしまった男。
いまやすっかりメタボで冴えない日々を送る彼の前に現れるのが、新任上司のジュリア(ラシダ・ジョーンズ)。
自分には手の届かぬ存在と思いながらも、ブルースの中でジュリアの存在は大きくなるばかり。
同僚のドゥリュー(クリス・オダウド)がジュリアゲットを宣言する中、偶然ジュリアがサルサに嵌ってることを知ったブルースはサルサを武器に恋敵に挑むことを決め、かつてのコーチを訪ねるのだった。
ブルースはサルサを踊れるようになるのか、ジュリアとの恋の行方は・・という話。

ダンス映画は数あれど、主人公がこんな太ってるのは珍しいんじゃないでしょうか(笑)
そもそも、ニック・フロスト主演のラブコメを観ることになるとは夢にも思いませんでしたがw
これが意外にも、ダンス映画としてもラブコメとしても上々。
サイモン・ペッグのお供的な存在だったニックも単独で主演を張れるんだとアピールできる一本に仕上がってます。



巨体を揺らしてサルサのステップを踏むニックのインパクトは大きく、それだけでも大うけ
しかし、作り手は主人公の欠点をメタボというところには置いてないようで
ブルースがダイエットを決意するなんて部分は皆無。
彼は純粋に自分の得意分野で勝負すべく、自らのトラウマに挑むわけ。
太っていようがダンスを華麗に踊れればいい。肝心なのは中身だよと言う描き方が潔いのです。

サルサダンスシーンはノリノリで爽快。
恋敵とのサルサ喧嘩シーンなどはちょっと笑えます。

ブルースが恋するアメリカ人上司に『セレステジェシー』のラシダ・ジョーンズ
ブルースの姉を演じたオリヴィア・コールマンのダンスが見事。でもラストの決めにはちょっと引くかなw
ニック・フロストのダンスは女性陣に助けられてる感はあるものの十分頑張ってます。
恋にも友情にも誠実な主人公を好演してましたよ。やるもんだな。
ブルースの成長が、彼のトラウマに関わる人々のわだかまりを溶かしていくのもよかった。
コメディとしては大笑いとまではいかないものの、シモネタオンパレードなハリウッドものよりもずっと上質と思える作品でした。

それにしても、毎日7時間ダンスの練習をしたらしいというのにニックがあまり痩せてないのはどういうわけだ。
サルサでは体重を落とせない?悲報ですな。