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映画ノート

【映画】『NY心霊捜査官』邦題紛らわしい!




NY心霊捜査官(2014)アメリ
原題:Deliver Us From Evil
監督:スコット・デリクソン
出演:エリック・バナエドガー・ラミレスオリヴィア・マン/ジョエル・マクヘイル
日本公開:上映中
2010年 イラクの洞窟で兵士が何かを発見するシーンで始まる本作。
その後画面は現在のNYへと移り、エリック・バナ扮する捜査官ラルフが遭遇することになるいくつかの奇妙な事件を見せていきます。
子供を動物園に投げ捨てる母親、妻に暴力を振るう夫・・
日々の任務に疲れラルフは家庭から遠ざかり気味。
そんな折、一連の事件があることで繋がっていることがわかるのですが・・




えっと・・ NY心霊捜査官って邦題はどこからきたんでしょうね。
てっきりエリック・バナが霊能力を使って事件を解決する話だと思ってましたよ。

原題のDeliver Us From Evilとは
「邪悪なものから我々をお守りください」と、神に加護を求める祈りの言葉。
そう、本作は神の力によって邪悪なものを取り除こうとするオカルト映画なのです。

面白いのは邪悪なものとは単に「悪魔」を指すだけでなく、弱きものの魂に巣食う悪しき心も含むということ。
ラルフは日曜日のミサに教会に行かない。それは何故かというのが後に明かされます。
監督が『エミリー・ローズ』のスコット・デリクソンとあって
クライマックスのエクソシストシーンはエキサイティングで力入りました。
神父を演じるのはエドガー・ラミレス
最初は老人ホームの職員くらいにしか見えなかった神父が終盤凄い活躍でびっくり。
調べたら人気の『カルロス』(未見)で主演してた俳優らしい。



正直、事件が繋がるまでかなり忍耐を要したし、繋ぎ的なところにも不満が残ります。
瞬間的なビックリやグロに頼った恐怖演出もいただけない。(のわりに怖くはない)
エクソシストシーンもCGを使うより、かつてのドキュメンタリー風な方がリアリティがあると思う。

しかしラルフの相棒役のジョエル・マクヘイル含め男優3人が魅力的で
変則バディものみたいな楽しみかたが出来たのはよかった。

それにしても驚くのはこれが実体験を基にしているということ。
こんな風に悪魔が浸透するとしたら、そりゃエボラ以上に怖いって。
宗教心のない私でも部屋に十字架やキリストの像が欲しいと思ったくらいですよ。


おっと、ハロウィン用に悪魔のコスチュームをと思ったけど
魔女と違って悪魔は人に憑依するから 形はあってないようなものですね(汗)