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映画ノート

【映画】『ローン・サバイバー』




ローン・サバイバー (2013)アメリ
原題: Lone Survivor
監督: ピーター・バーグ
出演:マーク・ウォールバーグテイラー・キッチュエミール・ハーシュベン・フォスターエリック・バナ/ アリ・スリマン/ アレクサンダー・ルドウィグ/ ジェリー・フェレーラ/ ユセフ・アザミ
アフガニスタンの山岳地帯にやってきたマーカス(マーク・ウォルバーグ)ら4人のシールズ部隊隊員の使命は、タリバン幹部アフマド・シャーを見つけ出し拘束あるいは殺害すること。ところが潜伏中にヤギ飼いの村人と遭遇。一般市民を巻き込むことは基本的に許されない。しかし放置すればタリバンに潜伏をチクられることは確実。本部との連絡が思うように取れない中、4人は苦渋の決断を下す・・・



タイトルのローン・サバイバーはそのまま「一人ぼっちの生存者」を意味していて、本作は、唯一生還を果たしたマーカス・ラトレルの手記『アフガン、たった一人の生還』を基に、2005年のアフガニスタンでレッドウィング作戦に臨んだ米ネイビーシールズの過酷な闘いと、マーカスはいかに生還したかを描く作品です。



いやはや、これは凄かった。
敵地に潜伏する兵士はたった4人。さすがの精鋭部隊も多勢を前に次第に追い詰められていく。
その様子が実にリアルで壮絶なのです。
途中山羊飼いの村人に出会った4人は究極の選択を余儀なくされ、そこからさらに危険が増すことになる。
戦争アクションとしても迫力で、私なんかは怖くて途中何度か一時停止しつつ観たくらいなんですが、厳しい訓練をともにしてきた彼らの絆と信頼関係が生むドラマが泣かせるんですよね。
特にマーク・ウォルバーグ演じるマーカスがどうやって生還を果たすのか見せる後半は緊張感と驚きの連続。

監督のピーター・バーグはこの前に『バトルシップ』なんて映画を撮って大コケしてますが、ご本人とすれば自分のキャリアから消してしまいたいでしょうね。お金をかけたアクション大作の前作とは打って変わって、インディーズ系とも言える本作は同じ監督が取ったとは思えないほどのリアリティとヒューマンドラマがありました。

村の子供を演じた子役のローハン・チャンド君がまた可愛くてね。ちょっと笑わせてくれるところもあったりでグッジョブ。ちなみに彼は英語ぺらぺらで『Bad Words(原題)』というコメディでも準主役の活躍でした。
キャッチコピーにもあるように、マーカスが生還したのは彼だけの力ではありません。
因果応報。神はいるんだと感じてしまう展開に、観終わってからジワジワと感動。
でもたくさんの人が命を落としていて、戦争の悲惨さを思わずにはいられない作品です。。

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