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映画ノート

【映画】デイン・デハーン主演『ライフ・アフター・べス』 彼女がゾンビになっちゃった!





ライフ・アフター・べス(2014)アメリ

原題:Life After Beth
監督:ジェフ・ベイナ
日本公開:2015/5/16
作品情報
トレーラー

あらすじ
突然恋人べスを失ったザックの元に、彼女が墓場から帰ってきた!


感想
ハッカビーズ』の脚本を務めたジェフ・ベイナの初監督作品。
デハーン君のラブコメ、しかもゾンビ映画ということで観てみました。

デイン・デハーン演じるザックは恋人ベスを不慮の事故で失い、茫然自失。
彼はベスとの最後の会話が別れ話だったことを悔やんでいます。
ところが葬儀が終わって間もなく、ベスの家を訪ねたザックは、窓からベスの姿を目撃してしまうのです。
ベスは生きていたのか?  

なんてね。隠してもしかたのない大前提なので言っちゃいますが
ベスは墓場から蘇ったゾンビなんですよね。

ゾンビ映画は多々あれど、この映画が珍しいのはベスには意識もあって見た目も普通なこと。
そんなベスと再会し、再びベスを愛していこうとするザックですが、、
ただ、やっぱりゾンビはゾンビ。
次第に劣化してくるベスを前に心が離れていくザック。2人の運命は?


コメディのデハーン君を見るのは初めてでしたが彼は頑張ってたと思います。
でもデハーン君を食っちゃったのがベス役のオーブリー・プラザ(『彼女はパートタイム・トラベラー』。もともと強面のオーブリーですが、徐々に凶暴になっていくさまが壮絶で、ブラックな笑いを誘うんですよ。監督とはプライベートで恋人同士らしいけど、監督自身が引かなかっただろうか(笑)


笑えるシーンもいくつかあってコメディとしては楽しめたんですが
映画としてのおもしろさを伝え難い作品でもあります。
それは多分ザックの心情に共感しにくいからだと思うんですよね。
変わっていくベスを怖れ、心が離れてしまうのは仕方ないとしても
そもそも別れ話の出ていた恋人同士という設定や、ザックのバンドのこととか、
散りばめられたプロットがいまひとつ生かされていないのは残念。

お食事シーンがなくても、アクションホラーになってなくても、もう少し恐怖の表現があってよかった思うし、コメディであってもゾンビ化することの悲しさが伝わると、もっとしっとりできたかなと思います。