しまんちゅシネマ

映画ノート

Thank you for the lift おじいちゃんの機知にほっこり

正月来膝が痛く、先週から歩く姿がたいそう情けないものになってしまったので
重い腰をあげ病院を受診しました。
まぁでも、予約が5日後にしか取れず、
受診日の昨日はすでに痛みがひいていたのですけどね。
レントゲンくらいとってもらうかと行ってきました。
案の定元気に歩き、Drにも「痛くありません」という始末で
何しに来たのかな?状態でしたが(笑)
「多少加齢による変化はあるけど、軟骨も十分で骨も綺麗ですよ」
と言ってもらってとりあえず安心。
「今回のことは軟骨が少しはがれて痛みが出たんだろう」とのこと
まぁ歳なりに、骨ともうまく付き合っていかねばなりませんわね。

帰りのエレベーターで、上品で可愛いらしい老夫婦に遭遇しました。
3階から乗り込もうとしたお二人は
8割がた埋まった内部を見て、ためらう様子を見せましたが
一人の男性に「Welcome aboard !」と声をかけられ、笑顔で乗ってこられました。
老婆心ながら説明すれば
Welcome aboardは船や汽車に乗るときに
「ご乗船(車)ありがとうございます。」の意味で乗組員が言う決まり言葉。
新入社員やサークルなどの新しいメンバーを迎えるときにも
「ようこそわが社へ。ようこそわがクラブへ」のように使い、歓迎の意を表します。
男性がこう声をかけたことで、老夫婦は気兼ねせずにエレベーターに乗ることができました。
2階に着くとおじいちゃんは
「Thank you for the lift,while I've just got down.」と言って降りて行ったんですよね。
「Thank you for the lift」は車で送ってもらった時などに「乗せてくれてありがとう」と告げるお礼の言葉で、これも定番。
リフト(lift)には「エレベーター」という意味もあり、
同時に「持ち上げる、上に挙げる」という意味もあるわけで
おじいちゃんの言葉は「リフトなのに下がるとはこれいかに」的なジョークを交え、二重三重に機知に富んだものでした。
私がアメリカを離れたら一番恋しくなるのは多分
こうしたユーモアのセンスと、さりげなくてフレンドリーな人との交流ですね。
ちなみに、映画の中で一番好きな『Welcome aboard』は『エアフォース・ワン』の1シーン。
ハイジャックされた大統領機から辛くも逃れたハリソン・フォードが米軍特殊部隊に空中で救助され、クルーから敬礼で迎えられる場面で言われる「Welcome aboard ,Sir」です。