しまんちゅシネマ

映画ノート

ペット・セメタリー

 
1989年(米)
監督:メアリー・ランバート
出演:デイル・ミッドキフ/デニース・クロスビー/フレッド・グウィン/ブラッド・グリーンクイスト/ブレイズ・バーダール/ミコ・ヒューズ/スティーヴン・キング

ハロウィン・ホラー祭り 4本目
■感想
本作は気味が悪すぎるという理由で、出版までに長い年月がかかったという原作の映画化
キング自身が脚本を書いてます。
観たつもりになってたのは『2』だったので、今回これ初鑑賞。
 
キングの経験からインスパイアされたお話ということで、撮影もメイン州にこだわったのだとか。
 
 
医者の一家が越してきた田舎町の家の裏山には
ペットの墓地があり、その奥には不思議な霊場が。
ある日ペットの猫が死んでしまい、父親は知り合った隣人のアドバイス
猫をこのペットセメタリーに埋めちゃうんですなぁ。


すると 翌日 
なんとその猫ちゃんが家に戻ってきてるじゃありませんか。
死臭を放って。 
しかもゾンビとなった猫はやたら凶暴性が増しているんですね。
 
 
 
 
そして、冒頭からの前振りどおり、最愛の息子が事故で死ぬ
すると父親は・・・
 
展開は勿論読めてしまうんですけど
あんな可愛い息子ちゃんを亡くしたら 
もういちど息子をこの手に抱きたいと願う父親の気持ちは、痛いほど分かります
それだけに悲しすぎるお話でした。
 
畳み掛ける不気味演出は「これでもか!」
妻のトラウマの妹ゼルマとか出してこなくても十分だった気がするけど。。
 
ちなみに妻の実家に飾られていた絵は幼き日のゼルダ(妻の姉)
ゲームなどでご存知の方も多いかもしれませんが、ゼルダというのは
伝説の七賢者の1人の子孫で、闇の世界に封印された姫。
光の世界に救出してもらうことを待つ存在をとしての描き方でしょうか
絵の中でゼルダの足元にはグレーの猫
蘇った息子は、これに似た服を身につけていました。金髪だった髪も赤毛になってたし
 
 
「死」を受け入れないことは間の業ということでしょうか
「そして業は続く」という終わり方もいいです。
 
愛するものの「死」を描くには、あまりに残酷でしたが
クリーピーで悲しい、キングらしいホラーで、面白かったです。