しまんちゅシネマ

映画ノート

ダーク・フェアリー


TVムービー『地下室の魔物』(1973)のリメイク
ギレルモ・デル・トロ製作・脚本によるホラーです。
 
ダーク・フェアリー(2011) アメリカ/オーストラリア/メキシコ
監督:トロイ・ニクシー
出演:ケイティ・ホームズガイ・ピアース/ベイリー・マディソン
    
日本では乳歯が抜けたら、上の歯は床下に、下の歯は屋根の上に投げると
綺麗な歯が生えてくると言いますよね。
欧米では、枕の下に置いておくと、トゥース・フェアリー(歯の妖精)が集めにやってきて
代わりにコインを置いていくという言い伝えがあるようで


←↑こんな専用ピローを作って(市販もあり)ポケットに歯を入れておくと
翌朝には代わりにお金が入ってるんですって。
勿論サンタクロース同様、やってるのは両親だけど、
実際にそんな妖精がいたとしたら・・・なんか怖いよねぇ
 
これは、そんな言い伝えをホラーにしちゃったって作品です。
 

両親の離婚により、母親に育てられていた11歳のサリー(ベイリー・マディソン)は
ワケあって、今度はお父さん(ガイ・ピアース)とその恋人(ケイティ・ホームズ)と暮らすことになり
父親が新しく購入した古い屋敷にやってきます。
ところがその屋敷には封印された地下室があり、
そこには、ある邪悪なものが潜んでいた・・というお話し。
 

これも家系ホラーの分類になるでしょうか。
孤独なサリーが、好奇心から禁断の「なにもの」かに近づいてしまう様子にハラハラ。
前半の「暗闇の中に何かがいる」という描き方が怖くていい。
でもこれ、比較的早いうちに恐怖の対象が姿を現すんですが
どうしてもその後は、ちょっと子供向けな感じがしちゃうかな。
勿論子供が見たらトラウマ必至な作品ではあるんですけどね。

ガイ・ピアースは子供のSOSをキャッチできないボンクラな父親ってことで
ホラーには必要な存在。
その恋人ケイティ・ホームズは、危険を察知し、家にまつわる秘密を突き止める
狂言回し的役割。
 
最後はちょっと意外な展開で、この不条理感がデルトロだし、今風でもありますね。