ラスト・オブ・モヒカン
今日は独立前夜のアメリカを舞台に、英仏の植民地争いに巻き込まれる
先住民の悲哀と、英軍大佐令嬢とのロマンスを描く
マイケル・マン監督の『ラスト・オブ・モヒカン』を観ました。
出ました。今頃観たんかい!ですねw
ラスト・オブ・モヒカン
1992年(アメリカ)
原題:The Last of The Mohicans
監督:マイケル・マン
出演:ダニエル・デイ=ルイス、
マデリーン・ストー、
ジョディ・メイ、ラッセル・ミーンズ、
スティーブン・ウェディントン
17世紀~18世紀にかけて、独立前の北米大陸ではアメリカでは、主には英国とフランスが
それぞれに同盟するインディアンを仲間に植民地争いを繰り広げていたんですね。
本作はその抗争の真っ只中の1757年が舞台のお話。
ある日、英軍大佐の娘コーラ(マデリーン・ストー)は妹アリスらとともに
父の待つ砦に向かっていたが、途中ヒューロン族に襲撃される。
一行を救ったのはモヒカン族の酋長とその息子ウンカス、
そして酋長に息子のように育てられた白人の孤児のホークアイ(ダニエル・デイ=ルイス)。
3人は娘たちを砦まで案内することを申し出、同行するが
姉コーラ(マデリーン・ストー)とホークアイはいつしか愛し合うようになる・・
インディアンと入植者とは様々な争いを繰り広げてきたわけですが
この映画の時期は中でも異色な頃かもしれませんね。
インディアンは白人同士の戦争に興味がない。
しかし白人に協力しなければ敵対し土地を追われるのみ。
それにしても、さんざん虐待しておいて協力を求める白人も虫がいいって話で
インディアンの奥底にある白人への憎しみが、映画の中でも緊張感を与えることになりますね。
まぁ、しかし。この映画の核はホークアイとコーラのロマンスでしょうね(笑)
2人がまた絵になるのだわ。
ホークアイを演じたダニエル・デイ=ルイスがとにかくカッコよく、
ロン毛で野性的に森を疾走する冒頭からオオっ!でしたが
コーラ(マデリーン)の危機を間一髪で救ったり、銃や斧で敵と戦ったり。
生きる気力をなくすコーラに言う「どんなに時間がかかっても必ず探しだすから生きろ!」
の台詞にズッキューンとやられたのは私だけではないでしょ。
父代わりの酋長がまた渋いのね。
クライマックス、敵のツワモノを回し蹴りでしとめる姿には拍手でした(笑)
優しく強い息子ウンカスの存在感もいい。
強く気高いマデリーン・ストーンとは対照的に
弱さも見せる妹アリスを演じた、ジョディ・メイが可愛くて好き。
ウンカスの心を捉え、強面の敵の戦士マグアからも求められるのも納得。
ところで、いくつかの映画サイトのストーリー説明で
ホークアイのことを最後のモヒカン族と言ってるところがあるけど
それは違いますよね?
ラストシーンで父酋長が言うのは、「自分が最後のモヒカン族になってしまった」ということで
種が途絶えることの哀しみを感じる台詞だったと思うんですがどうでしょ。
同時に、ホークアイに対し、コーラと2人で新しい道を築きなさいという
エールのような気持ちも感じるからこそ、そこに感動もありました。
壮大な音楽も場を盛り上げます。
でもちょっと繰り返しすぎ(笑)
途中から、もういいがなって気持ちになったもんなぁw
いや、しかし歴史ものとしてではなく
壮大なロマンスを描くフィクションとして、大いに楽しめた作品でした。
★★★★