しまんちゅシネマ

映画ノート

エンド・オブ・ザ・ワールド(2012)

マヤ歴の終わり=世界の終末がついにやってきました。
皆様いかがお過ごしですか?
今日は日本では1月に公開の決まっている、スティーヴ・カレルキーラ・ナイトレイ主演の終末SFロマンス『エンド・オブ・ザ・ワールド』を紹介します。




エンド・オブ・ザ・ワールド
2012年(アメリカ)
原題:
Seeking a Friend for the End of the World
監督:ローリーン・スカファリア
出演:
スティーヴ・カレル、 キーラ・ナイトレイ、 アダム・ブロディ 、 デレク・ルーク、 ウィリアム・ピーターセン


 
地球に惑星が急接近し、もうすぐ人類が滅亡することが判明した。そんな中、妻に置き去りにされた男性ドッジは、ふとしたきっかけで隣の家に住む女性ペニーと仲良くなる。やがてふたりは、ドッジの高校時代の恋人オリビアに会いに行くため一緒に旅に出る。

地球滅亡を描く映画はいくつかありますが、少し前までは『アルマゲドン』など、公的な立場から、なんとか地球を守ろうとするものが多かったのに対し、近年では『メランコリア』『4:44 地球最期の日』のように、静かに滅亡を受け入れるものが増えてるような気がします。

女優出身の若手ローリーン・スカファリアの初監督作品という本作は
人生の最後の時を過ごす人々を丁寧に描く秀作でした。

多くの人は家族と共に過ごそうと移動するため道は渋滞。
自殺者も出る一方で、ルーティンにこだわり、あえて普段どうりに過ごそうとする人がいたり
人々の反応はそれぞれ。
パーティでの乱痴気騒ぎや、ペニーの恋人の描き方など
途中無駄にドタバタして機能してないと感じるし、退屈にもなるのだけど
終盤、カレル演じるドッジが本当に会いたい人に会いにいくあたりから
驚くほどにいい映画になっていくんですよね。



終わってみれば、ペニーが一度寝たらなかなか目を覚まさないこととか
ハーモニカの秘密など、伏線もしっかり仕込まれていて上手い。
最初は互い助け合うだけの近所の顔見知りなドッジとペニーが
次第にその人柄に惹かれ、最後は慈しみ合う様子も凄く自然で
最後は大きな感動に包まれることになりました。
カレルさんとキーラでこんな素敵なロードムービー風ロマンスになるとは。
途中から登場するワンちゃんがまた可愛くてね~。
そのしぐさや表情を見てるだけでも癒されるんですよ。あの子欲しい~。

地球の最期の時を、こんな風に過ごせたら幸せ。
今日観れて本当に良かったと思う作品でした。


★★★★