ゴーストワールド

２００１年（米）監督　テリー・ツワイゴフ　　原作コミック　ダニエル・クロウズ(presspop gallery刊)製作　ジョン・マルコヴィッチ他出演　ソーラ・バーチ　スカーレット・ヨハンソン　スティーヴ・ブシェミ　ブラッド・レンフロ他ストーリー高校を卒業したばかりのイーニド。就職も決まらず、同級生のレベッカ（スカーレット・ヨハンソン）と街に繰り出す毎日。ある日新聞の探し人のコーナーで運命の人を探すシーモア（ブシェミ）の記事を見つける。喫茶店に呼び出し待ちぼうけを食わせるいたずらを楽しんだイー二ドだったが、古いブルースのレコードコレクターであるシーモアに次第に興味を持つようになる。

この映画はアメリカでカルト的人気を誇るダニエル・クロウズのアメリカン・コミックを元に、原作者本人が脚色。
「バッドサンタ」のテリー・ツワイゴフが映画化したもの。私はこの「バッドサンタ」に興味を持ったのでついでに観てみました。

主人公のイーニドが住む世界はまさに甘酸っぱい青春の香り。
子供と大人の狭間にいて、世の中の常識にはまりきれない。
大人って変！！　そんな若者の等身大の日常が展開します。

イーニドが次第に自分に自信を無くし疎外感を感じていく様はとても切ない。
自分の居場所がどこにもない。誰にも必要とされてない・・・。
そんな風に思ったこときっと誰にもあるはず。わかる！！

映画の中で来るはずのない路線バスを待つ老人が登場します。
バス、老人、彼のいなくなったベンチ。
それらの意味を考えてみるのもこの映画の楽しみ方のひとつでしょう。

この作品で数々の賞を受賞した怪優Ｓ・ブシェミの演技もさすがです。
ナチュラルなブシェミってある意味貴重。

印象的なのは映像の色彩。綺麗なグリーンと明るいオレンジがスタイリッシュ!!
観てて部屋に何か緑色のアクセントを置きたくなりました。

独特の世界観です。私には何故か胸に迫る作品でした。

★★★★☆