しまんちゅシネマ

映画ノート

トゥリーズ・ラウンジ


Cinema de しりとり 13回目 【と】

今日は『SUPER 8/スーパーエイト』から繋がって、「と」で始まる映画
スティーヴ・ブシェミ初脚本、初監督の『トゥリーズ・ラウンジ』
酒びたりのだめだめ男の日常を切り取ったヒューマンドラマです。
 
トゥリーズ・ラウンジ(1996)アメリ
監督:スティーヴ・ブシェミ
出演:スティーヴ・ブシェミクロエ・セヴィニー/ミミ・ロジャース/サミュエル・L・ジャクソンシーモア・カッセル /アンソニー・ラパリア/エリザベス・ブラッコ
 
■感想
ブシェミ先生の初監督作ということで、気になってた作品です。
うだつのあがらない主人公トミーを演じるのは、勿論ブシェミ。


仕事をくびになり、一日の大半をバー「トゥリーズ・ラウンジ」で過ごすトミー31歳独身。
8年過ごした恋人はトミーの元上司の元へと去り、今は妊娠中。(もしかしたらトミーの子かも)。
新しい仕事は見つからず、酒もやめられない。
それでも彼に深刻さは感じられず、フワフワと浮き草のよう。
そんなトミーが叔父の死をきっかけにはじめた、アイスクリーム売りのトラックに乗り込んでくるのが
クロエちゃん演じるデビー、17歳!
このデビーとの出会いが、トミーに色んなことを気づかせることになるんですね。
 
この映画は、ブシェミが俳優になる前の自分を描く半自伝みたいなものだそうです。
だからアル中描写が、それはリアル。
何故アル中をやめられないのか、その最終形がどうなるのか
それをトゥリーズラウンジに集う人間の描写とともに見せるやり方もうまい。
 
トミーの叔父役で登場するするのが『イン・ザ・スープ』で共演したシーモア・カッセル
デビーを送り込んだのは、トミーを心配する叔父の天国からのプレゼントみたいな気がして、
『イン・ザ・スープ』とリンクする感じが嬉しい。
カッセルをこういう風に使ってるのがいいよなぁ。

デビーを演じたつる姫カットクロエ・セヴィニーも新鮮な魅力を見せてますね。
 
恋人を忘れられないトミーの思いは切なく、アル中の厳しい現実を思い知らされます。
最後に、彼は自分の現実にようやく気づくところで終わり
トミーのその後は想像するしかないのだけど、
結局は頑張るしかないんだよという
ブシェミからのエールといえるかもしれません。こういうの好き。
ブシェミ先生って思いのほか身が軽いのね。
 
 

次は「」から始まる映画です。  |エ)・)⊃ジー

 
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