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映画ノート

猟奇島


1932年(米)監督:アーネスト・B・シュードサック/アーヴィング・ピシェル原作:リチャード・コネル出演:ジョエル・マクリー/フェイ・レイ/レスリー・バンクス/ロバート・アームストロング/ノーブル・ジョンソン【ストーリー】ニューヨークの金満家でスポーツマンのボッブ・レインスフォードは、ヨットでアルゼンチンへ豹狩りに出かけた。ところが途中で暴風に遭遇し、難破してある孤島に漂着した。その名も知れない孤島には豪然と石造の家が聳えていた。こんな孤島に住む人があるのかと審かりながら、ボッブが訪れてみると、その家の主人というのは貴族らしい身なりをしたザロフ伯爵と名乗る紳士。伯爵邸にはボッブの他に、やはり難船で漂着したマーティン・トロウブリッジとその妹イヴとが厄介になっていた。

こんな島には漂着するな! 「猟奇島」!!

■感想
最近「ゾディアック」を観た方は、このタイトルに聞き覚えがあることでしょう。

主人公がボッブが漂着したのは、ザロフ伯爵の所有するプライベートアイランド!
ここには、時々漂着者がやって来るようで。
ザロフ伯爵は、その漂着者を手厚くもてなす、お金持ちのロシア人おじさまです。ま、見るからに不気味なんですけど。
あらゆる野獣は狩り尽くして、もう野獣には興味を失ってしまった。今では「最も危険なる狩猟」を楽しんでいる。と語る伯爵。

ある晩、夜遅くにイブに起こされたボッブ。兄の姿が見えないことを心配し、家を探した二人はとんでもないものを発見。

そこに伯爵が現れ二人に告げる。何が楽しいって、人間を狩るのが一番楽しいに決まってるじゃん!云々。
そうです。伯爵の言う「最も危険なる狩猟」とは【人間狩り】のことだったんですね~。

ここで伯爵が人間を狩ることの楽しさを熱弁するんですが、これが今話題の「ゾディアック」の発言と一致するというわけですね。

「さーて、じゃ、君たち逃げてちょうだいな。一日、僕に捕まらずに逃げ切れれば帰してあげるからさぁ。」
かくして恐怖の人間狩りのスタートです。

二人は伯爵の魔の手から逃れることが出来るのでしょうか。 ま、こんなお話です。



これ、ヒロインのフェイ・レイさんっていうのが、初代「キング・コング」のヒロインなんですね。
しかもこの「猟奇島」と「キング・コング」は監督や出演者の多くがかぶっていて、
キング・コング」の撮影の合間をぬって、同じセットを使って撮影されたのがこの「猟奇島」なんですって。
なんとも経済的!


単純なストーリーですが結構緊張感あります。
不気味な伯爵の演技、初代スクリームクイーンの雄叫び、狩猟大好き人間の主人公が狩られる立場になるという皮肉さなどを楽しむという感じかな。笑えるところもあるけどね~。



伯爵邸のドアノッカーが素敵でした。





あはは。。


★★★☆☆