しまんちゅシネマ

映画ノート

情事

 
 
イタリアの巨匠、ミケランジェロ・アントニオーニの描く“愛の不毛”三部作の一本目。
情事(1960) イタリア
監督:ミケランジェロアントニー
出演:モニカ・ヴィッティ/ガブリエル・フェルゼッティ/レア・マッセリ
 
■感想
ミケランジェロ・アントニオーニでした~(^-^;)
 

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外交官の娘アンナ(レア・マッセリ)は、何かにイラつき落ちつかない。
恋人のサンドロ(ガブリエル・フェルゼッティ)との仲がしっくりしないのだ。
 
あるとき、上流階級の友人に誘われ
恋人サンドロと親友クラウディア(モニカ・ヴィッティ)とともに地中海に出たアンナは
立ち寄った小さな無人島で忽然と姿を消す。
潜水隊による捜査もやがて打ち切られた。。
 
死体が発見されないことから、アンナの生存を信じるクラウディアは
独自に捜索の旅に出るのですが、同じくアンナを探すサンドロと鉢合わせ
二人は親密になっていくんですね~。
 
タイトルは『情事』
行方不明になったアンナの恋人と親友ということで
やましい気持ちが生じるのは分かるけど
ツンとした雰囲気のアンナよりクラウディアの方がうんと魅力的だし
二人が親密になっていくのも、ある意味自然な流れ
こういうの「情事」って呼ばなくてもいいんじゃないの?
なんてことを思いながら観てたんだけど
終盤の展開には ちと驚いた。
 
そか、“愛の不毛”三部作の一本だったね。
 
愛は必ずしも永遠じゃない・・それは分かる。

けど、ラストシーンは「男に都合よすぎ?」って思ったり・・・。
でも、ここまできてようやくアンナの気持ちが分かった気がする。
 
ウィキによると、
「公開当時、観客の期待を裏切る「腑に落ちない」結末で話題となり、
行方不明のままのアンナに出頭を呼びかける新聞記事も出た」らしい(笑)
 
うん、アンナ探して気持ち聞きたいわw
 
三部作の他の2本『夜』と『太陽はひとりぼっち』観たくなりました。
 

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途中ショートのかつらを被るシーンの彼女はアンナに似てたり
アンナの服を着るシーンも意味深だし
クラウディアはアンナに取って代わりたい欲望は最初からあったかもね。
 
 
シチリアの建築物などがたくさん登場して素敵。
硬質だけど初々しいモニカ・ヴィッティは魅力的でしたね。