しまんちゅシネマ

映画ノート

私が、生きる肌(2011)

今日は旧ブログからのお引越しの一本
ペドロ・アルモドバル監督とアントニオ・バンデラスが22年ぶりにタッグを組んだ本作は、交通事故で大やけどを負った妻を助けるため、人工皮膚開発に挑んでいた形成外科医が、ある事件をきっかけに恐るべき実験を試みる プチSFなスリラーです。。
 


私が、生きる肌
2011年(スペイン)
原題 La piel que habito
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:アントニオ・バンデラスエレナ・アナヤマリサ・パレデス

【ストーリー】
画期的な人工皮膚の開発に執念を燃やす形成外科医ロベルは、かつて非業の死を遂げた最愛の妻を救えるはずだった「完璧な肌」を創造することを夢見ていた。良心の呵責や倫理観も失ったロベルは、ひとりの女性を監禁して実験台にし、人工皮膚を移植して妻そっくりの美女を作り上げていく。(映画.comより)


主演の形成外科医ロベルを演じるのがアントニオ・バンデラス
自分の目的を果たすために、こんなことまでやっちゃいますかというサイコなマッドドクター。
彼の家には、皮膚移植の対象と思われる美しい女性がいるのだけど
何故か軟禁状態で、しかも死にたいと思っている。
彼女は誰で、バンちゃんは何故この美女を監禁してるの? って作品ね。

 
最初に目一杯謎を散りばめて、時間軸を交錯させ、全ての謎を解き明かす作りですが
さすが巨匠。無駄がないよね~。
 
これはあまり情報を入れずに観た方が絶対に楽しめると思うので
ここでも多くを語らないことにしますね。

でも重要なのは、やっぱりアルモドバル監督の作品であるということ。
オープン・ゲイである監督は、ご自身もアイデンティティを追求してこられた方だろうと思うし
本作もアイデンティティと向き合う映画であると言えるかもしれません。

謎の監禁女性エレナ・アナヤは『この愛のために撃て』で主人公が救出しようと奔走した妊娠妻が記憶に新しいですが、スキンスーツ姿&スキンヘッドの本作の方がはるかに美しいw
つぎはぎだらけの彼女は時にユーモラスに映りますが、その正体には驚かされました。

日本公開は5/26~