しまんちゅシネマ

映画ノート

80年代のロックに乗せて『ロック・オブ・エイジズ』

ロックシンガーになる夢に向かって走る若者の姿を
80年代ロックに乗せて描くミュージカル『ロック・オブ・エイジズ』。
監督はリメイク版『ヘアスプレー』のアダム・シャンクマン



 
2012年(アメリカ)
原題:Rock of Ages
監督:アダム・シャンクマン
出演:ジュリアン・ハフディエゴ・ボニータ
トム・クルーズアレック・ボールドウィン
キャサリン・ゼタ=ジョーンズラッセル・ブランド
マリン・アッカーマン


冒頭からバスの乗客が歌いだしたのにはビビりましたが
元はブロードウェイのミュージカルということで、全編に歌と踊りが溢れています。
これ、トム・クルーズの映画みたいに思ってたけど、彼は存在感の大きい脇役(笑)





主演は歌手をめざしオクラホマからLAに出てきたシェリー(ジュリアン・ハフ)と
彼女を助け、自分の働くライブハウスに彼女を紹介するドリュー(ディエゴ・ボニータ)。
実はドリューの夢もロック歌手となることで、二人は瞬く間に愛し合うようになる。
しかし、ロックハウスこそはロスの悪の根源と謳う政治家のキャンペーンで
「バーボン」は危機を迎えていた。オーナーは起死回生の手段に出るが・・




ということで、ライブハウス「バーボン」を救うために登場するのが
トム・クルーズ演じるステイシー・ジャックスというわけなんですが、
トムちんは、いつもペットの猿と一緒(これが結構凶暴)。
情熱の枯れたカリスマのなれの果て的な存在なんですね。
それでもそのインパクトは半端なく
ドロドロのアル中状態ながら、セックスシンボルとしての色香を漂わせるわけ。




キャストがみんな歌を披露しその芸達者ぶりを見せてくれますね。
主演の二人の歌も文句なし。
政治家の妻で、アンチロックなキャサリン・ゼタ姐さん率いる
コンサバ・ダンサーズの踊りも最高(笑)
意外なところではライブハウスオーナーのアレックス・ボールドウィンも歌う。
ステージから客席にダイブしたときには、観客の心配しましたがw

トム・クルーズも期待を裏切らない力強いボーカルを披露してくれますが
なんだろな、セックスシンボル的な部分がはじけきらずに痛いというかw
映画全体に笑いを配してはいるのものの
時々無意味にふざけた感が漂うのが好みの分かれるところかもしれません。
私はちょっと勿体ないと感じたのだけど、その勿体ない感の6割ほどを
トムが担当しちゃったかなぁという印象です。

とはいえ、トムのステージでのパフォーマンスには目を奪われるし
夢を諦めず頑張ろう!という映画の発するメッセージも前向き。
80年代のヒット曲を懐かしみ、自分は夢に向かっているか?と
それぞれに問いかける映画だと思います。

ドリュー役ディエゴ・ボニータ君はマット・ディロン似の甘いマスクで
パワフルな歌を披露してくれて可愛かったわ。

★★★★