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映画ノート

トム・ハーディ新作『欲望のバージニア』

トム・ハーディの新作『Lawless] 初日に行ってきました~。
禁酒法の時代に密造酒を扱った三兄弟を描く実話ベースのクライム・サスペンス。
原題:Lawless
禁酒法の時代のヴァージニア州フランクリン。
ジャック(シャイア・ラブーフ)、フォレスト(トム・ハーディ)、ハワード(ジェイソン・クラーク)のバンデュラント兄弟は、
地元警察とも密かに取引しながら密造酒で生計を立てていた。ジャックの幼馴染で密造の相棒クリケットの作り出す酒が絶品を極める折、赴任してきた捜査官チャールズ・レイクスの存在が兄弟を危機に追い込む。
これは期待以上に良かった!!
まず捜査官チャールズ・レイクスを演じるガイ・ピアースが憎たらしくて最高!
違法な密造施設を取り締まる任務を与えられながら、実はとんでもない汚職役人。
ジットリ陰湿でホモっぽいかと思えば、異様なまでに暴力的。彼を知り尽くしすヒルコート監督は、
ガイ君のガイはキチガイのガイとばかりにwその狂気を最大限に引き出し、映画に緊張を与えることに成功しています。
レイクスは間違いなく今年一番の悪役でしょう。
ガイ自身が付け加えたという見事な分け目にも笑えるところで役を理解し演じきったガイにはオスカーをあげたい。
わがハーディは、凶暴だけど寡黙で朴訥とした次男坊のフォレストを演じてます。
モゴモゴ話す彼がジェシカ・チャステインと接するシーンなどであーとかおーとか言うたびに会場は笑いに包まれる。
ハーディがコメディ部門を担当しているとは夢にも思わなかっただけに新鮮でした。
ギャングを演じる久々に残忍クレイジーゲイリー・オールドマンにもニマニマしたし
グラマラスなジェシカ・チャステインやミアなど脇のキャラがたってます。
つい役者のことばかり書いてしまうのはキャラクターの面白さがこの映画の最大の魅力でもあると思うから。
バイオレンスとユーモアを共存させている点で、監督はタランティーノに近い作家性を持ってると言っていいかもしれません。
IMDbでも8.1。公開2日目にして、ツイッターでも大評判の本作個人的には今年一番に楽しめた一本でした。
★★★★