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映画ノート

【映画】ギレルモ・デル・トロ『クリムゾン・ピーク』


原題:Crimson Peak
日本公開:未定

NYに暮らすエディスは父親の主催する発明家コンベンションにやってきたイギリスの貴族トーマス・シャープに見初められイギリスに嫁ぐが・・

英国男優総選挙 特集 9回目
 
今日はキュートでノーブル 大好きなトム・ヒドルストン !!



ギレルモ・デル・トロ新作のゴシックホラーです。
トムヒが演じるのは高貴なお姿も麗しいイギリス人貴族トーマス・シャープ

彼はコンベンションを主催するカーターの娘エディス(ミア・ワシコウスカ)に一目ぼれ。
時を同じくして家族の不幸に襲われたエディスは、
悲しみから逃れるようにトーマスの住むイギリスに嫁ぎます。


着いてみたらば、まぁ、この屋敷がばかでかくてね
エディスも思わず「部屋はいくつあるの?」と訊く。
するとトムヒが「さぁ、数えたことないな」とか抜かすんです(笑)

でもデカイはいいが、お手入れは行き届いてない・・
どころか、屋根も朽ちて穴が開いてる状態なんですけどね。
しかもトーマスには美しい姉(ジェシカ・チャステイン)がいて
いわゆる小姑付き。

でも素敵なトムヒと一緒ならいいよね。
というわけにはいかないんだな、これが。
やがてエディスは家にまつわる恐ろしいものに巻き込まれていきます。

幽霊屋敷系のホラーだと思っていたら若干違いました。
いや、出るのは出るんだけどね。あまり怖くない。
思うにデル・トロ監督にとって霊は哀しき魂であり
彼らはたいてい、生きている者に伝えたいことがある。
おどろおどろしい恐怖の対象と描いてない点で
ホラー好きには物足りないと思う人もいるかも。

その代わり、別の怖さがある映画でして
ネタバレしたくないので書けないけど、人の愛欲に根ざしたホラー
というよりゴシック・ロマンスかな。

トムヒの役は最初はカンバーバッチがやるはずだったらしいですね。
カンバーバッチも上手かったでしょうけど、個人的にはトムヒでよかった。

最後はもの凄いグロいことになるんだけど
何故か会場は爆笑で私も思わず吹き出したからねw
ダークな役でもどこかユーモアや優しさが滲み出るトムヒやっぱり好き!


ビジュアルに手を抜かないのがデルトロ流
家の装飾や衣装、登場人物の美しさも目を楽しませてくれました。

パシフィック・リム』のチャーリー・ハナムがエディスを密かに愛する
幼馴染の医者を演じてましたが、前半存在感がやや薄いのが残念。
「2人に愛されるエディス」が強調されるともっと面白くなったはず。

家と一体化したようなジェシカ・チャステインも美しかった。