しまんちゅシネマ

映画ノート

いま、輝くときに<未>




今日は『ジンジャーの朝~』からは思春期ドラマつながりで『スペクタキュラー・ナウ』
サンダンスで特別審査員賞を獲得した、ティーンの成長を描く話題の新作です。

いま、輝くときに<未>(2013)アメリ
原題:The Spectacular Now
監督:ジェームズ・ポンソルト
出演:マイルズ・テラーシェイリーン・ウッドリージェニファー・ジェイソン・リーカイル・チャンドラーメアリー・エリザベス・ウィンステッド
日本公開:未定
高校3年生のサター・キーリーはパーティー三昧の生活を送り、早くもアル中寸前。ある朝よその庭で酔いつぶれているところを、同じ学校の同級生で新聞配達中のエイミーに発見される。急速に親しくなる二人だったが・・・

サターは人当たりはいいが将来のビジョンも持たず、今が楽しければいいという高校三年生。そんなサターがしっかりもののエイミーと出会い、自分を見つめなおすという作品です。



サターとエイミー、正反対の二人に共通してるのは父親の不在。
サターは幼い頃に家を出た父親が、今どうしているのかも知らない。
エイミーとの出会いは、サターに父親との関係において、現実に向き合わせることになります。

サター役には『ラビット・ホール』で、事故の加害者ジェイソンを演じたマイルズ・テラー
ちょっと山田太郎似(笑)高校生なのに殆ど酔っ払い状態(汗)

エイミーを演じるシェイリーン・ウッドリーは『ファミリーツリー』でいきなりGG助演女優賞ノミネートを果し、これからも主演作が3本予定されてる旬な女優さんですね。今回はかざりっけはないけれど、将来のビジョンを持つしっかりもののエイミーをフレッシュに演じています。でも正直サターに魅力を感じないので、エイミーはサターのどこを好きになったんだろうと不思議に思ってしまうのが残念。

サターの母親を演じるジェニファー・ジェイソン・リーは出番が少なくて残念だと思っていたけれど、最後にきっちり母親としての役目を果し、感動を与えてくれました。

子供って親の背中を見て成長するものでしょうけど、親と同じような大人になるとは限らない。
悪い連鎖を断ち切るのは自分自身だよって教えてくれます。
自分を愛し見守ってくれる人がいると気づけば、人は成長できる。
それは親や恋人だけでなく、親戚や学校の先生や職場の大人だったりするので
時には自分の周囲をぐるりと見てみるのもいい。
成長過程にある悩めるティーンや子供を持つ親たちにぜひ見て欲しいし
誰もが若き日の自分をいとおしく思える映画だと思います。

最後にはエイミーとサターには限りなく大きな未来が広がっていると思える。
スペクタキュラー、ナウ!です。