しまんちゅシネマ

映画ノート

ラッシュ プライドと友情




「走りが印象的な映画」シリーズ
今日の走りは車 しかもF1!!
ロン・ハワードの新作『ラッシュ プライドと友情』です。
ラッシュ プライドと友情(2013)アメリ
原題:Rush
監督:ロン・ハワード
出演:クリス・ヘムズワースダニエル・ブリュール/アレクサンドル・マリア・ララ/オリヴィア・ワイルド
日本公開:2014/2
70年代のF1の世界でライバルとして競い合った二人のトップレーサーを描く伝記ドラマ。
快楽主義のプレイボーイ、イギリス人レーサー ジェームズ・ハントクリス・ヘムズワース
ストイックな天才、オーストリアニキ・ラウダダニエル・ブリュールが扮します。

映画はそれぞれの人柄とレースのスタイルを見せ、ハントとラウダの闘いの軌跡を見せるというもの。
特記すべきは、死と隣り合わせの音速の世界を描く映像の素晴らしさですね。
まるで自分がハンドルを握っているかのような臨場感でアドレナリンが噴出する。
ただ、ゲーセンでカーレースのゲームを楽しむ感覚というか
運転しているハントやラウダの姿がついてこない印象で、彼らのテクニックをあまり感じられなかったのは残念。

見所は壮絶なクラシュから生還し、ラウダが僅か6週間でレースに復帰するシークエンス。
正直、ここだけを見せたいがために映画を作ったんじゃないかとも思う。
ストイックだけど社交性に欠けるラウダだけでは物足りないので
ここは快楽主義でスター性のあるハントで華を添えよう 的な。

ま、こんな意地悪を言うのは、期待したほど感動しなかったからなんですね。
間逆な性格ながら互いにリスペクトしてるのは分かるし、
互いの存在がモチベーションをあげさせたのも分かる。けれど、二人の関係は至極あっさりで
副題の「プライドと友情」も「ないほうがいいんじゃないの?」と思うほど。
レースに勝ったあとのハントには「あ、そう」ってなもんでちょっと引いたしね(笑)

実話だから仕方ないかもだけど、ドラマ部分でもう少し感情を揺さぶる演出が欲しかった。
とはいえ、レースの行方がどうなるのかは面白く見れたし、最後が日本なのも嬉しいところでした。




ヘムズワースは陽気なプレイボーイをらしく演じてたけど、彼にはもっと誠実な役が似合うと思う。
でもご本人には似てますね。(↑)
ダニエル・ブリュールは怪演でしょう。
妻を演じたアレクサンドル・マリア・ララとの出会いのシーンは唯一ユーモアもあって好きでした。




あまり好意的な感想になってないですが、IMDbで8.3など概ね高評価ですね。
前述したようにレースシーンの映像は最高なので、両レーサーをご存知の方や
車好きにはたまらない映画だろうとは思います。