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映画ノート

美しい絵の崩壊




イギリスのノーベル文学賞作家ドリス・レッシングの小説「グランド・マザーズ」を、ナオミ・ワッツロビン・ライト主演で映画化した異色ドラマ。
美しい絵の崩壊(2013)オーストラリア/フランス
原題:Two Mothers / Adore
監督:アンヌ・フォンテーヌ
出演:ナオミ・ワッツロビン・ライトゼイヴィア・サミュエル/ジェームズ・フレッシュヴィル/ベン・メンデルソーン
日本公開:2014/5/31
子どもの頃から親友として育ったロズとリルは、お互いの10代の息子たちも交え、家族ぐるみの付き合いを続けていた。しかし、ある夏の日、ロズに思いを寄せていたリルの息子が、その思いを告白する。次第に2人は真剣に愛し合うようになるが、母の不倫を知ったロズの息子もリルに接近し・・・

 ナオミ・ワッツロビン・ライトが互いの息子と愛し合うようになるという作品です。



 監督は『恍惚』『ココ・アヴァン・シャネル』のアンヌ・フォンテーヌ
作品はどれも未見ですが、不倫などを題材に美しい絵を撮ることに定評のある監督らしいですね。
オーストラリア東海岸のコバルトブルーの海と、そこに暮らすリルとロズの瀟洒な住まい、主演二人と彼女らのリゾートファッション、イケメンの息子たちと、どこを切り取っても美しい。

 リルとロズの幼少期からを描いているため、前半やや助長に感じるものの、
互いの息子と関係を持ち始めると、観客としては三文記事を見る野次馬気分。
リル(ワッツ)は早くに夫を亡くしているけど、ロズ(ライト)には単身赴任中の夫(ベン・メンデルソーン)がいて、リルの息子イアン(ゼイヴィア・サミュエル)との関係は不倫。
当然そこには歳の差の問題も出てくるわけで、彼らの恋がどこに行き着くのか気になります。



ロズのお相手なんて『ラブド・ワンズ』で痛い目にあったイケメン、ブレントを演じたサミュエル君だよ。
その彼が母の歳のロビン・ライトを本気で愛すんですから・・ うらやまし杉!!
・・・ 取り乱しましたがw

テーマとしてはタブーであり非道徳的ですが、
彼らの苦悩はよく伝わり、導く結末にも それもひとつの生き方と、納得するものがありました。
それにしてもナオミ・ワッツロビン・ライトともにナイスバディでまだまだ美しい。
楽園のような穏やかな美しさで結ぶラストシーンが印象的です。