しまんちゅシネマ

映画ノート

R.I.P.:アントン・イェルチン『ゾンビ・ガール』

31100552_1300x1733.jpg

アントン・イェルチン君が逝ってしまった。
自分の車と煉瓦製の郵便受けに挟まれるという事故
発見されたときにはギアはニュートラルに入り、エンジンがかかったままだったらしい。
事件性はないとされながらも、車はパーキングに入れても自動的にギアが変わってしまう恐れがあるとしてリコール対象になっていたというからなんともやりきれない。

27歳、あまりに若いよ。
デビューは『ER』だそうで、こんなに可愛い。
b0020730_20142571.jpg 

アンソニー・ホプキンス主演の『アトランティスのこころ』(2001)で初めて見たときもまだ12歳の子供だった。

f0324790_01504307.jpg 

スター・トレック』のチェコフ役も可愛くて好きだったな。
ご両親はロシア人でまだ赤ちゃんのときにロシアからアメリカに亡命したということを知って
ロシア語訛りがうまかったのにも納得。
これからもともっと、いい役者に成長したでしょうに。本当に残念。

追悼にアントン君の未見の作品をいくつか観ていくことにします。
まずはこんなゾンビ映画から。。(すみません)

burying_the_ex_xlg.jpg 

ゾンビ・ガール(2014)
アメリ
原題:Burying the EX 
監督:ジョー・ダンテ
脚本:アラン・テレッツァ
出演: アントン・イェルチン/ アシュリー・グリーン/ アレクサンドラ・ダダリオ/ オリヴァー・クーパー
恋人エヴリンと別れることを決めた矢先、エヴリン(アシュリー・グリーン)は事故で帰らぬ人に。
エヴリンの死に罪悪感を感じつつも、アイスクリーム店で働くオリヴィア(アレクサンドラ・ダダリオ)に心惹かれ始めるマックス(アントン・イェルチン)。しかし生前マックスと一生離れないと誓ったエヴリンは墓から蘇り・・
buryingtheex_still1.jpg

【感想 
ジョー・ダンテ監督による日本未公開のゾンビ・ホラー・コメディです。
アントン君が演じるのはホラー映画マニアにしてホラーグッズ店店員のマックス。
家でも職場でもテレビには『ドラキュラ』などレトロなクラシック・ホラーが流れ、
壁もレトロ映画のポスターがいっぱい。有名なセリフが盛り込まれているのも楽しい。
  
fc2blog_20160621161807e91.jpg 

別れようと思った矢先に恋人が死んでゾンビ化というのは
デイン・デハーン君の『ライフ・アフター・べス』と似てるけど
マックスは恋人に振り回され、あげくゾンビとなったエヴリンにもなかなかノーと言えない
優柔不断だけど最後まで誠実さを感じられたのがアントン君らしくてよかった。
 
ジョー・ダンテ監督昨品ゆえ、B級風であってもホラーの押さえは効いていて
だんだんと腐敗が進む彼女の特殊メイクはイケてたし、怖い部分はしっかり怖いのがいい。
burying-the-ex-ashley-greene-scream.jpg 

実はこの映画を観る前に一本『約束の馬』(2015)という作品を観かけたんだけどどうにも辛い内容で挫折。
最近は困り顔のアントン君ばかり観てる気がするので、
遺作となってしまった『スタトレ』の新作でまた可愛いチェコフが観れるといいな。
その前に『ブルー・リベンジ』の監督作品の、アントン君最後の主演作『グリーン・ルーム』を観たい。




ブログパーツ