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映画ノート

赤ちゃん泥棒


1987年(米)監督: ジョエル・コーエン  製作: イーサン・コーエン 出演: ニコラス・ケイジ /ホリー・ハンター /トレイ・ウィルソン /ジョン・グッドマン      ランドール・“テックス”・コッブ /ウィリアム・フォーサイス   他【ストーリー】元強盗の夫(ニコラス・ケイジ)と元婦人警官の妻(ホリー・ハンター)、子供が出来ない二人は家具王の下に生まれた5つ子の一人を盗み出す。ところが家具王が子供を取り戻すため賞金をかけたから大変。夫のムショ仲間やマンハンターが入り乱れて、赤ちゃんの争奪戦が始まる。
コーエン兄弟初期のドタバタコメディー。

これ、かなり前に観たことはあったと思うんだけど、見直してみるとかなりの豪華メンバー。
ニコラス・ケイジ若い!(まだ、髪の毛も健在)ホリー・ハンターもキュートです。

コンビニ強盗を繰り返していた主人公ハイ(ニコラス・ケイジ)は出所後婦人警官と結婚。
まじめな暮らしを送ることを決心していたが、自分たちに子供を持てないことを知り、
妻の希望から赤ちゃんを誘拐。あれよあれよという間に希望しない犯罪を犯してしまう。
人間の危うさを描いている点ではファーゴに通じるところがあるかな。

展開はとにかくバタバタです。
動きのあるカメラワークがスピーディーな臨場感をかもし出し絶妙。
登場人物それぞれがどこかとぼけた感じで、おかしい。

ムショ仲間のジョン・グッドマンら二人が脱獄してくるシーンもかなり笑えます。
「ショーシャンク~」のアンディの脱獄シーンに似てるかも。
でも、アンディがこの泥から出てきたら・・・とても、あの感動シーンは生まれませんね。

赤ちゃんもかわいく、みてて飽きません。
悪党たちも赤ちゃんの前ではメロメロなのもおかしく、
いつものことながらノスタルジックな音楽もいい感じ。
ホリー・ハンターが子守唄代わりに唄った曲も好きでした。

お話はコーエン兄弟独特のおかしさで終始しますが、最後はほろり。しっとりと締めてくれます。

芸達者の出演者のコメディーセンスにも脱帽のこの作品。
古さを感じさせないユニークさで結構いいです。

★★★*☆