しまんちゅシネマ

映画ノート

天国から来たチャンピオン


オスカー特集3日目。今日は主演女優賞候補。ジュリー・クリスティ


主演女優賞、今年はジュリーに獲って欲しい。
アウェイ・フロム・ハー」の演技はまさに素晴らしいの一言でした。
アルツハイマー認知症患者を収容する施設に入ることになる主人公が、入所の当日、
家を出る時に「いつもホテルのロビーにいるように奇麗でいるわ」と言うときの美しいこと。
ところが施設に入った彼女の姿は徐々に変わっていく。。なんとも切なかった。壮絶な演技でした。

そんなジュリーの出演作の中から「天国から来たチャンピオン」を観ました。


1978年(米)監督:ウォーレン・ベイティ出演:ウォーレン・ベイティジュリー・クリスティ/ジェームズ・メイソン/ジャック・ウォーデンチャールズ・グローディン/ダイアン・キャノン/ヴィンセント・ガーディニア【ストーリー】前途有望なプロ・フットボール選手が交通事故で即死するが、それは天使のミスによるものだった。困った天界は彼の魂を殺されたばかりの若き実業家の中に送り込む。全く新しい人物となった彼は、再びフットボールの世界に乗り出すが……。
■感想
1941年の「幽霊紐育を歩く」のリメイク。
監督・脚本・製作も手がけたウォーレン・ベイティの魅力満載の作品です。

この時代の映画ってなんかいいなぁ。
変にオチをつけようとかじゃなくって、ハートで勝負してくるものね。

交通事故で即死した主人公のジョー(ウォーレン・ベイティ)。 
気がつけば雲の中。何か変。これは夢なんだなと思いながらも、とりあえず試合に向けトレーニングに励むジョー(笑)
この段階でもうツボな予感。

結局天使のミスで死んだということがわかり、地上に戻っては来たものの、
すでに死体は焼かれた後で、肉体を失ってしまったジョー。
残された道は、死んだばかりの他人の身体を拝借すること。この設定がまず楽しいですね。
実業家の身体に入ることになったジョーが、スーパーボウルに出場する夢を持ち続け頑張る姿が、なんとも健気なんです。
実業家の秘書に「ミッドナイト・ラン」のチャールズ・グローディンがいたのも嬉しかった。
悪役ではありましたが、彼のとぼけた可笑しさは健在w

おっと、肝心のジュリー・クリスティはジョーのロマンスのお相手。
ファンタジックなロマンスものっていいですよね。
切なさは感じるものの温かい気持ちになれるラストも秀逸です。

ゴールデン・ブローブ賞コメディ部門の作品賞、ウォーレンは男優賞受賞
そして助演女優賞に輝いたのはジュリーではなく、実業家の悪妻を演じたダイアン・キャノンでした。

面白いですよ。


★★★★☆