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映画ノート

ダージリン急行


2007年(米)監督:ウェス・アンダーソン出演:オーウェン・ウィルソンエイドリアン・ブロディジェイソン・シュワルツマンアンジェリカ・ヒューストン   アマラ・カラン/カミーラ・ラザフォード/ウォレス・ウォロダースキー/イルファン・カーン/ビル・マーレイ   ナタリー・ポートマン【ストーリー】長男フランシス、次男ピーター、三男ジャックのホイットマン3兄弟。彼らはフランシスの提案で、インド北西部を走るダージリン急行に乗り合わせた。旅の目的は、父の死をきっかけに1年ものあいだ絶交状態にあった兄弟の結束を再び取り戻すこと。バイク事故で瀕死の重傷を負い、奇跡の生還を果たしたばかりのフランシス。兄弟から父の遺品を独り占めしたと非難され、妊娠7ヵ月の妻アリスとも上手くいっていないピーター。そして、家族をネタに小説を書き上げたばかりのジャックは、失恋の痛手を引きずっていた。それぞれに問題を抱える3兄弟は、早々に衝突してしまうが…。
■感想
父の死をきっかけに疎遠となっていた3兄弟が、絆を取り戻そうとインドへ旅するオフビートなロードムービーです。

長男フランシスにオーウェン・ウィルソン
写真で見てもいつも包帯姿なんだけど、バイクの事故で死にかけてどうにか生き延びることができたらしい。
息を吹き返した時、彼は「この場に兄弟二人がいてくれたらよかったのに‥」って思ったんですね。
そりゃ、そうだ。そこでこの長男が弟二人に声をかけて、インド旅行を設定!

妊娠中の妻と上手くいってない次男ピーターにエイドリアン・ブロディ
失恋の傷を引きずる3男ジャックにジェイソン・シュワルツマン
3兄弟の母親は失踪中。。

つまりはこの3兄弟に共通してあるのは喪失感。家族の繋がりを感じることが出来ない人たちだったのです。

彼らが利用したのはインドを走るダージリン急行
これ、実在の列車ではないようで、監督がインドで買い付けた列車らしいんですが、
車体を明るく塗装し、車内にも地元の職人によってたくさんの象の絵を書き込んでいて、いかにもインドで素敵です。

旅を通して兄弟の絆を回復するっていうのは、ありがちなロードムービーだけど、
この作品では、絆の回復に留まらず、それぞれがこれから守っていくべきものと向かい合うことができるようになるのがいいのです。

安易なだけの結末ではないのもユニークなんですね。だって、「おかあさんはどこ?」みたいな(笑)

家族とはいえ、それぞれの生き方がある。そしていつかはバラバラになってしまうもの。
それでも家族として繋がって来た絆や愛情を基に、新しい絆を作っていければいいんじゃないか。
そんなメッセージを受け取りました。

よく考えたら、私、初ウェス・アンダーソンでしたが
3人兄弟の噛み合ない会話や、まったりした作風、サイケな音楽も楽しめました。

長男オーウーェンがやたらと仕切りやなのには笑ってしまったけど、母親譲りだったのね(爆)


エイドリアン、やたらと、おパンツ姿が多かったような。

DVDの特典にダーリン急行の車内ツアーとして、車内を案内してくれる映像が収録されてましたよ。

映画を通して空の青さに似たブルーの車内が印象的でしたが、
テーマカラーはエンドロールにも使われていたターメリック色でしょうね。スパイシーな香りが漂って来そうだったものw

ナタリー・ポートマン、、おしりがキュートです。




★★★*☆