しまんちゅシネマ

映画ノート

悪い種子(たね)


1956年(米)監督:マーヴィン・ルロイ出演:パティ・マコーマック/ナンシー・ケリー/ヘンリー・ジョーンズ/アイリーン・ヘッカートイヴリン・ヴァーデン/ウィリアム・ホッパー【ストーリー】ローダは両親と幸せに暮らす8歳の少女。ある日学校のピクニックの日、同級生の少年が橋の桟橋から落ち溺死する事件が起こった。少年が肌身離さず持っていた金メダルがなくなり、少年の額には殴打のあとが。。少年と最後にいるところを目撃されたのはローダだった。
■感想
kaz.さんが紹介されていて、気になった作品です。

舞台劇を映画にしたものだそうですが、8歳の少女ローダの不気味さに背筋が凍り付きました。

同級生の少年の謎の溺死事件が起きたことで、娘であるローダに疑惑の目を向け始める母クリスティーン。

やがてクリスティーンは自分の本当の母親は恐ろしい殺人鬼であったことを知ることになり、ローダの中にある恐ろしい気質は自分を介し、娘ローダへ受け継がれたものであることに気付くのです。

どんなに良い環境で育っても、悪い種をもって生まれてしまったローダには祖母の血が隔世的に遺伝していた。。


欲しいものはどんなことをしても手に入れたがるローダ。
その周りで起こる事件の全容が明らかになっていく様子がとにかく怖いのです。

特筆すべきはローダを演じたパティ・マコーマックの少女とは思えない演技と不気味な存在感!
子供にこれほど邪悪な役をあてがわれたことは、かつてなかったと言われます。

自分が悪の根源を世に産み出してしまったことを知り、絶望感に襲われる母クリスティーンのとった行動とは。。

悪は悪い環境のもと作られると言う考えを根底から覆す発想が衝撃的です。
ざわざわと不安な気持ちを抱きながら、一時も目を離すことが出来ないスリリングな作品でした。

同じキャストで舞台としても上演されていたようですが、そこでもパティ・マコーマックはローダを演じています。
写真、、怖すぎ^^; 映画はこんなホラー顔じゃないのでご安心ください。。






★★★★☆