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映画ノート

ニューヨーク東8番街の奇跡


1987年(米)監督:マシュー・ロビンス製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ他出演:ジェシカ・タンディ/ヒューム・クローニン/フランク・マクレー/エリザベス・ペーニャ/マイケル・カーマイン   デニス・ボウトシカリス/トム・アルドリッジ/ジェーン・ホフマン/ジョン・ディサンティ/ジョン・パンコウ【ストーリー】ニューヨークの下町にも再開発の波が押し寄せ、イーストサイドの最も古いアパートでも立ち退きをめぐって、不動産業者と住民達の争いが続いていた。アパートをめぐる攻防や認知症気味の妻の世話にも疲れを感じるフランクの元に、ある夜空の彼方から空飛ぶ円盤の形をした2機の宇宙生物が飛来してきた!
■感想
ミラクル7号」を観て、「ニューヨーク東8番街の奇跡」を観なくっちゃ!と思いだし、ようやく観ました!!
いや~、これ良かった!! 今更ですが、とーーーっても好きな作品でした!

再開発の波が押し寄せ、立ち退きを迫られる、ニューヨーク下町のアパート住人たちが主人公の本作は、
主演にジェシカ・タンディと実の夫ヒューム・クローニンを迎え、ノスタルジックでとびきりハートウォーミングなヒューマンドラマに仕上がっています。

なんたって、凄いのが宇宙からの訪問者(?)の存在。
20年以上も前の作品なのに、ビックリするほどに精巧な映像に目が釘付けです。
何、何?これ凄いわ~と思っていたら、この作品、そもそもはテレビのシリーズものの一話として作られていたものを、
スピルバーグが気に入り、劇場ものとして製作に加わったのですって。



通常、宇宙人ってUFOから降り立ってくるものだけど、本作の彼らはUFO型と言いましょうか(笑)
UFOから直接手や足が出て来る、しかもガチャピン風のお顔の愛くるしいヤツなんですよね~。

何故か彼らはものを治すのが大好き! 老夫婦が経営する、壊されたカフェもあっという間に修復!
この辺り、先日観た「ミラクル7号」のナナちゃんに似てますね。



取り壊し寸前のアパートで、地上げ屋の立ち退き要求に歯向かう住人たちは、色々に問題を抱えているのですが、
宇宙生物に助けを借りながら、時には彼らを助けながら、それぞれに向き合い、成長していく姿も温かいのです。

大好きなジェシカ・タンディは、ここでは少々認知症気味。息子を亡くし、その痛みを抱え続けてるんですね。
その妻を見守る夫の優しさと、切なさ。老いていくことの哀しさを感じさせるクローニンの演技も抜群です。

最近では宇宙生物と言えば、その目的は宇宙征服だったりして物騒なイメージですが、
ミラクル7号」同様に、人間を手助けしてくれる優しい存在でもいいじゃないですか。ね~。

懐かしさと温かさのあふれるストーリーに、役者陣の確かな演技。加えて見事な映像技術に魅了されっぱなし。
大好きな映画がまた一つ増えました!!



★★★★*