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映画ノート

アザーズ


2001年(アメリカ/スペイン/フランス)監督:アレハンドロ・アメナーバル出演:ニコール・キッドマン/フィオヌラ・フラナガンクリストファー・エクルストン/エレイン・キャシディ   エリック・サイクス/アラキーナ・マン/ジェームズ・ベントレ【ストーリー】1945年、第二次世界大戦末期のイギリス、チャネル諸島ジャージー島。グレースは、この島に建つ広大な屋敷に娘アンと息子ニコラスと3人だけで暮らしていた。夫は戦地に向かったまま未だ戻らず、今までいた使用人たちもつい最近突然いなくなってしまった。屋敷は光アレルギーの子どもたちを守るため昼間でも分厚いカーテンを閉め切り薄暗い。そこへある日、使用人になりたいという3人の訪問者が現れる。使用人の募集をしていたグレースはさっそく彼らを雇い入れるが、それ以来屋敷では奇妙な現象が次々と起こりグレースを悩ませ始める……。

もひとつおまけにスピリチュアル 5本目!家の中にいるのは?『アザーズ

■感想
広大な屋敷を舞台に、姿の見えない何者かの存在に怯える家族の心理を描いたゴシックホラーです。

今回スピリチュアルシリーズの一本目にレビューした『回転』が、本作『アザーズ』の元ネタであるというのを目にし
前回の記事の中でもそう書いたんですが、アレハンドロ監督自身はそういう意識はないと述べているようですね。

家の中に自分たち以外の誰か‥アザーズの存在を感じ、怯える住人。二人の幼い子供たち‥
家にまつわる恐怖を描くゴシックホラーと言うことで共通点を感じますが、確かに別もの。

本作で登場するのはイギリスのお屋敷。
そこの女主人にニコール・キッドマン
二人の幼い子供を抱える母でもありますが、家に3人の使用人がやってきた頃から
屋敷に起こる不思議な出来事に悩まされることに。
娘のアンが語るように、家の中に誰かいる?!!

物語りはジワジワと、その正体に迫っていくのですが、、、
いやいや、これは面白かったですね。

前半はニコールと一緒に家にいるのは誰?と緊張し
後半はその怒濤の展開に「えー?そうだったの?@@」と驚かされました。しかもダブルで(笑)

日本のホラーって恨みつらみが根底にあって、どうにも苦手。
でも西洋のものって、宗教が基盤になるからか
悔いを残して死んでいった人たちが、何かをやり直そうとするものが多いように思います。
そのため怖いと言うよりも、可哀想。

ニコール・キッドマンが母としての愛と哀しみを上手く表現しましたね。しかも美しい~。
そちら側から‥という発想の転換が面白い作品でした。

監督は「オープン・ユア・アイズ」のアレハンドロ・アメナーバル
トム・クルーズの製作に関わっています。


★★★★☆