しまんちゅシネマ

映画ノート

テシス/次に私が殺される

 
スリラー大会 4本目!
今日はスペイン映画。
実際の殺人映像=スナッフ・フィルムを題材にしたサスペンス・スリラーです。
 
テシス/次に私が殺される(1996) スペイン
監督:アレハンドロ・アメナーバル
出演:アナ・トレント/フェレ・マルティネス/エドゥアルド・ノリエガ 
 

 
■感想
怖いもの見たさっていうのは誰にもあるかもだけど、
本作の主人公アンヘラ(アナ・トレント)のは、ちょっと度を越えてて
列車に飛び込み真っ二つになった死体でも
見たくて仕方ない衝動に駆られる、そんな女子大生。
でも、アンヘラの視線で、その死体に近づこうとするとき
うぎゃっと思いつつ、指の間から見たい気持ちになってしまう自分がいたわけで

冒頭の列車事故のエピソードは、アンヘラの好奇心にいやがおうでも共感させられる
うまいつくりです。
 
そんなアンヘラが取り組もうとしてる卒業論文が「映像と暴力について」。
彼女は担当の大学教授が死に際に見ていたビデオを興味本位で持ち帰ってしまうが
それが実際の殺人現場を映し出したスナッフビデオだったことから
命を狙われることになるんですね。
 
 
学園ミステリーにスナッフビデオなる変態性をが加わった、ちょい危ないスリラーに
グロ好きなオタク青年、容疑者疑いのハンサムボーイとアンヘラの
三角関係的ロマンスを絡ませるという展開でもありました。
 
さて、アンヘラはスナッフビデオの出所をつかむことが出来るのか、
そして本当の恋を見つけることが出来るのか
はたまた次なる犠牲者となるのか
 
アンヘラちゃんが危険に迫っていくのにはハラハラドキドキ
ただ、スナッフビデオの映像はそんなにはっきり見せないので
猟奇的な怖さを期待すると外れるかな。
一番気持ち悪かったのはDVDメニュー画面の音と映像だったりしました。
 
これがデビュー作となる監督・脚本のアレハンドロ・アメナーバルは当時現役大学生の23歳。
その後『オープン・ユア・アイズ』『アザーズ』『海を飛ぶ夢』など
ちょっぴりホラーな作品で活躍してる監督さんですね。
 
 
アンヘラちゃんを演じるのは『ミツバチのささやき』(1973)のアナ・トレント
大きくなったわぁ。(近所のおばちゃん目線w)