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映画ノート

太陽に抱かれて


1995年(米)監督:ミーラー・ナーイル出演:マリサ・トメイアルフレッド・モリナアンジェリカ・ヒューストン/トリニ・アルヴァラードチャズ・パルミンテリ/セリア・クルース/ディエゴ・ウォールラフ/ビリー・ホプキンス/ビル・セイジ【ストーリー】二十年間政治犯としてキューバで服役していたフアン・ペレスは、妻と娘が待つアメリカ行きの船に乗っていた。彼はそこで、娼婦をしていたドティ・ペレスという女性と知り合い、入国審査を手早く済ませるため、二人で夫婦と偽ることにした。だがそのために、フアンは探しに来ていた妻とは会えずじまい。やがてフアンとドティは他のペレス姓の人間を集めて難民キャンプを出、家族として暮らし始めるが……。

「今週の注目映画」で人帰でしたシリーズ 6本目『太陽に抱かれて』

■感想
マリサ・トメイ主演ということも人気だった本作。
監督が『その名にちなんで』のミーラー・ナイールなのもポイントで観てみました。

政治犯として20年間をキューバで服役した男フアン・ペレス(アルフレッド・モリナ)とキューバ人の元娼婦ドティ・ペレス(マリサ)は、アメリカ行きの船で出会い、同姓であることから夫婦と間違われます。
フアンにはアメリカに残した妻子がいて、20年間片時も忘れたことはない。
一方フアンの妻(アンジェリカ・ヒューストン)も夫の帰りをひたすらに待つ日々。
フアンが港に着いた時、妻の弟が迎えにくるものの、ドティと夫婦を装っていたため、すれ違うことに。

その後入国は簡単に許可されず、彼らの大半は難民キャンプで過ごすことになるのですが
そんな中、家族単位の方が入国許可が下りやすいことを知り、フアンとドティは夫婦を装い、入国を待つんですね。

原題は『THE PEREZ FAMILY』
キューバでは石を投げればペレスに当たると言うほど、どこにでもある姓のようで、船にも数名のペレスさん。
彼らを集めて家族を装うんですが、それが本当の家族のようになっていく様子が温かいんですね~。

映画の見所はキューバ娘ドティを演じるマリサのはつらつとした魅力に尽きます!
小麦色の肌で、ちょっぴり太めのマリサなんですが、とにかく元気でまさに太陽みたい!



彼女がアメリカを目指す目的はジョン・ウェインとHすることってのもウケるんだけど、
入国審査官にジョン・ウェインは死んだと聞かされ、「うそうそ、死んだのはエルビス・プレスリーでしょ」とドティ。
すると「え?プレスリーが死んだって?@@」と、フアンが驚くくだりも笑えます。どんだけ浦島太郎やねん(笑)

で、ジョン・ウェインが本当に死んだことを知り、涙にくれたり、道でセクシーに花売りダンスを披露したり、
最初のシーンでは脇毛まで披露してwちょっとお下品なところもあるドティだけど、
前向きで大らかで、セクシーなドティにフアンが心惹かれるようになるのも無理も無いところ。

一方、実は妻にもロマンスが(笑)
この描き方も、とてもユーモラスで、ステキなんですよ。

お互いに心惹かれる相手がいながら、ついに再会を果たしてしまう夫婦。
さて、彼らの決断は。



自由を夢見てキューバから離れ、異国の地で新しい人生を切り開こうとする人びとの姿を描いた本作は
ちょっとドタバタだけど、いつも木に登ってキューバに想いを馳せるお爺ちゃんを描いてたりして
やっぱりミーラー・ナーイルらしいところだなぁと感じました。

いいですよ。
マリサファン必見です。


★★★★☆