しまんちゅシネマ

映画ノート

ザ・チャイルド


1976年(スペイン)
監督:ナルシソ・イバニエス・セラドール
出演:ルイス・フィアンダー/プルネラ・ランサム

■感想
恐怖のトラウマ映画決定!
 
山羊をみつめる男たち』の記事を書くときに、原題で検索をかけると
Who Kill~などで始まるタイトルがいくつかひっかかりました。
その中のひとつ、本作は原題が『Who can Kill a Child?』誰が子供を殺せるか・・
このタイトルが強烈に印象に残ってレンタルしてみました。
 
スペインの小島で静かな休暇を過ごそうと、一組の夫婦がやってきます。
妻のイヴリンは妊娠中。
島に大人の姿が見えないことを不思議に思いつつ、ホテルに到着するも
なぜかそこにも誰もいない。
不気味さを感じ始める夫婦。と、そのとき、通りを横切る老人の姿を見たイヴリンが
「よかった、誰かいる!」と叫ぶ。
ところが一人の少女が老人に近づき、老人を棒で激しく殴りつける・・・・
 
この島で何が起こっているのか!

この子供何かおかしい・・という映画は最近なら『エスター』が記憶に新しいところ。
同じようなテーマのものは昔から撮られていますが、島の子供全員が・・・というのは怖いですな。
しかも「なぜ」についてはあえて語られません。
ただし、冒頭に戦争や飢餓で死んでいく、過去のニュース映像などを見せ
大人のおろかな行為により、犠牲になるのは常に子供たち、、とナレーションが入るのですね。
しかもそれにかぶさるように不気味な子供のハミングが・・
 
この島で起こっていることは、すべて歴史のつけであり、おろかな大人への子供からの復讐
そんな風にも受け取れます
 
不安感がとてつもない恐怖に変わるその不気味さといったら!
そして夫婦が島を脱出しようとするときに
誰が子供を殺せるかというキーワードが生きてくるんですね~。
 
本編では子供が大人を襲うシーンなどあえて見せていないのだけど
冒頭のニュース映像シーンは、かなりグロいですので、ご注意ください。
 
これ、記事を書く段階で知りましたが、カルト的な作品なんだそうで。
いやはや、これはもう二度と観たくないと思うくらい怖かった。
でも、不気味さと恐怖をあおる手法は一品です。
 
★★★★*