しまんちゅシネマ

映画ノート

水曜日のエミリア

 

Cinema de しりとり 9回目 【す】

都会のアリス』から繋がって、「ス」で始まる映画
今日は7月に日本公開が決まっているナタリー・ポートマンの新作『水曜日のエミリア
アイアレット・ウォルドマンの小説を原作とし、現代女性の葛藤と人と人の絆を描くヒューマンドラマです。
水曜日のエミリア(2009)アメリ
監督:ドン・ルース
出演:ナタリー・ポートマン/スコット・コーエン/チャーリー・ターハン/ローレン・アンブローズ/リサ・クドロー

 

■感想
ナタリー・ポートマンが演じるのは、ニューヨークで新人弁護士として働くエミリア
職場の上司ジャック(スコット・コーエン)と不倫の関係になり、
まもなくエミリアの妊娠を機に、略奪婚を成就させる。
幸せになれるはずのエミリアだったが、毎週水曜日に会うジャックの息子は、なつかず
生まれてまもない赤ん坊を突然死で亡くすという悲劇に見舞われます。
 
再婚相手の息子ウィルは8歳
色んなことに興味があって、どんどん知識を深めていく頃かな
でも、社会性というのは、まだ確立されてなくて
時に、そのストレートさが人を傷つけることもあるのでしょう。
 
ウィルにしてみれば、エミリアは大好きな父親を奪った存在
罪悪感もあって、なんとかうまくやっていこうとするエミリアですが
死んだ赤ん坊のことを、あてつけのように話すウィルにはもう限界・・
 

時間軸を交錯させながら、主にウィルとエミリアの関係を映し出していく手法ですが
物語が進むにつれ、娘の死を乗り越えられない、エミリアの心の傷の深さを知ることになります。
でもそんなエミリアの心のバリアを取り除く存在となったのは・・

これは2009年の作品ですが、こちらで公開になったのも知らず、今回はDVDで観ました。
今頃日本公開になるのはオスカーの力でもあるのでしょうね。
本作で製作総指揮も勤めるナタリー・ポートマンは、
幸せのゴールをなくし立ちすくむ、エミリアの葛藤をうまく演じています。

転生輪廻などの仏教の考えや、ユダヤ教の教えなどをエッセンスに
子供の死を受容する過程を描いてるのは興味深いところでした。
 
ウィルを演じる子役ちゃん(チャーリー・ターハン)がまた可愛いくてうまいのよね。
夫の前妻を演じるのは『フレンズ』のリサ・クドロー
こういうシリアスな演技の彼女はうまさを発揮しますね。
 
もう少し構成がすっきりしてたらもっと感動できるのになぁと思うものの
息子ちゃんの本当の気持ちに触れ、温かい気持ちになりました。
 
日本公開は7/2~
 

次は「」から始まる映画です。。  あん?