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映画ノート

フォー・ライオンズ/Four Lions(原題)


 
今日は『5フィンガーズ』を観てて思い出した作品ね。
イギリスの若手コメディアン、クリス・モリス自爆テロをシニカルに描いて話題になった映画『フォー・ライオンズ(原題)』。

 
フォー・ライオンズ/Four Lions(原題) (2010)イギリス
監督:クリス・モリス
出演:リズ・アーメッド/Adeel Akhtar/Arsher Ali/Wasim Zakir
 
イングランドに住むムスリム系の若者たちが、ジハードとして、自爆テロを計画するお話しなんですが
2005年にロンドンの爆発テロが起きたこともあり、
犠牲者の遺族などから、不謹慎と猛攻撃を受けたとのこと。
監督がコメディアンでもあり、ブラックコメディな仕上がりであることも、反発を食らう要因でしょうね。

登場人物は、オマー(リズ・アーメッド)をリーダーとするパキンスタンをルーツに持つ4人と
一人の白人のオッサンのイスラム教徒の5人。
彼らは西洋社会に反発し、ジハードを唱えます。
そこのところ、私には到底理解できないんですが
彼らには、それがイスラム教を崇拝する、究極の選択なんですね。
 
パキスタンにテロ訓練に出かけたり
自宅で爆破物を作ったり、自爆テロ用にカラスを訓練したり(笑)
着実にテロの準備を進める5人。
お間抜けなメンバーたちの繰り広げる、おバカな会話も笑えるところだけど
やってる途中で失敗もある。
予期せぬところでメンバーがブっ飛んだりする映像が、マジで生々しくて
ゆるい気分で観てると、いきなり目がテンになるんですよね。
 
フォー・ライオンズというのは、メンバーのリーダーが、
子供に話す『ライオンキング』の主人公になぞらえて
自分たちをこう呼ぶところから来ています。
あ、5人じゃなかったか?って、その時点で一人はおっ死んでましたから4人ね。

見所は、終盤でしょうね。
いよいよ自爆テロ決行が近づけば、決心が鈍る者もいて
自分は本当に正しいことをしてるのかと葛藤する姿が痛々しい。
同じ命を落とすにしても、警察に撃ち殺されたのでは意味がない
死の恐怖と戦いながら、警察からの追撃をかわしす様子がスリリングで秀逸。
最後は虚しさに涙してしまいました。
 
邪悪な風刺ものとして、悪評を得る一方で、
多くの映画祭で、賞を獲得しているのも納得の作品でした。
 
私も実は震災前にレンタルしたものの、
記事にする機会を失っていましたが、日本にもそろそろ上陸していいかも。
コメディ的に面白いというだけでなく、テロリストの心情も興味深く観ましたよ。
 
トレーラー貼っておきますね。
 
 
 
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