しまんちゅシネマ

映画ノート

キャット・バルー

 
 
エスタン祭り便乗 3本目
今日はジェーン・フォンダ主演の大活劇コメディウエスタン『キャット・バルー』です。
キャット・バルー(1965) アメリ
監督:エリオット・シルヴァースタイン
出演:ジェーン・フォンダリー・マーヴィン/マイケル・カラン/レジナルド・デニーナット・キング・コール
ドウェイン・ヒックマン/ジェイ・C・フリッペン/アーサー・ハニカット
     
教師の資格をとって久々に故郷に戻ったジェーン・フォンダ演じるキャサリン・バルーは
牧場を経営する父が、町の有力者と対立していることに不安を覚え
列車で知り合ったクレイらと凄腕ガンマン(リー・マーヴィン)を雇い備えようとする。
ところがとき遅く、父親は敵の雇った殺し屋(リー・マーヴィン二役)に殺されてしまう。
キャサリンは父の復讐を誓い・・・
 
舞台は19世紀末のワイオミング
西部劇らしく、復讐を描くものですが
主演がジェーン・フォンダですから、男たちが火花を散らすものとはちと違う。
第一舞台となる町の明るく華やかなこと

 
 
まず、バンジョーをかき鳴らすデュオの明るい歌声で幕を開ける
黒人の方はなんと、かのナット・キング・コール
彼らはその後もたびたび登場し、ナレーション代わりに歌で状況を語る役割。
時にはバーでピアノを弾きながらと、ナット・キング・コールの歌を堪能できる
なんとも贅沢なことですよね。
 
父の復讐のため、列車強盗まで果たし、世間にキャット・バルーの名を轟かせる
ジェーン・フォンダのじゃじゃ馬ぶりも見事。
 
 
そして見ものなのがリー・マーヴィン演じるアル中ガンマン
酒をくらいスイッチが入ったときには凄腕の片鱗を見せるが、酒が切れれば再びドロドロの酔っ払い。
そんな彼が一大決心して酒を断ち、昔の威光を取り戻すべく努力し
ついに決闘に臨む日、着替えの過程を丁寧に見せ、
コバーン風の渋いマーヴィンが出来上がったときには、思わず拍手。
しかも後から気づいたのだけど、対決を挑む残忍な殺し屋ガンマンと二役を演じてるんですね。
緩急の効いた芸達者な演技で、リー・マーヴィンアカデミー主演男優賞ゲットです。
 
 
ジェーンのロマンスも軽く交えながら、歌と笑いに包まれる
大活劇なアクション西部劇に仕上がってます。楽しいよ。