しまんちゅシネマ

映画ノート

ブラッド・ピット『トゥルー・ブルース』

 

オスカーを騒がせそうなイイ男特集

 

ツリー・オブ・ライフ』『マネーボール』と、今年は俳優としてお仕事をする年だったのね。
オスカーの主演ノミネートはボーダーラインな気がするけど、作品は何らかの形で絡みそうですよね。
ということで、今日はブラピ初期の作品から『トゥルー・ブルース
実話ベースのテレビ映画です。
 
トゥルー・ブルース (1990) アメリ
監督:ロバート・マーコウィッツ
出演:ブラッド・ピットジュリエット・ルイス/マイケル・タッカー/アラン・ファッジ/エミリー・ロングストレス
   ローリー・オブライエン/イヴェット・ヘイデン/トム・エヴェレット
 
これね、ポスターもブラピだし、映画サイトでも名前が一番に載ってて
いかにもブラピ主演と思わせるのだけど、主役は完全にジュリエット・ルイスだった~w
15歳という何の基盤も持たない年齢で、親に捨てられ
愛を求めてはことごとく裏切られる少女の あまりに過酷な顛末を描く作品です。

トレイラーハウスに暮らす15歳のアマンダ(ジュリエット・ルイス)は、
母の再婚相手に犯され、逃げるようにボーイフレンドと結婚するも、すぐに破局
両親はアマンダに何も告げずに引っ越し、行き先不明。
お腹をすかせて立ち寄ったバーでアマンダは粗野な青年ビリー(ブラッド・ピット)と出会うが・・。
 
 
これ、実際に起きた事件をベースにしてるとこのことで
冒頭から、ルイス逮捕のシーンで始まり、
彼女に何が起きたのかを見せるつくりなんですが
無垢なルイスが可愛くて悲しくて、とにかくいいですね。
ヤクを仕込まれ、まだ幼なさの残る体で、腰をフリフリ踊るストリップダンスも最高。
 
 
ブラピ演じるビリーも、犯罪に手を染め、こんな形でしかアマンダをそばに置けないという
ジャンキーの悲しき現実を見せ付けました。
映画としては、アマンダへの思いをもう少し表現して欲しかったところだけど
この時代のブラピは、場末の不良という汚れ役が似合っていていい。
 
最後はあまりの虚しさに泣けちゃいましたね~。
15歳の子供を捨てる責任感のない親
麻薬の金欲しさに犯罪に手を染める若者。
見て見ぬふりの社会と、未成年者を守る術をもたない法律。。
アメリカの犯罪の根深さを考えさせられます。
 
作品のテーマを盛り込んだと思われる、弁護士の最終弁論も聞き応えがありました。
「大人に責任はないのか?」
未成年者の犯罪と死刑制度、社会の責任についても考えさせられた作品です。