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映画ノート

『プロメテウス』明かされるエイリアン誕生の謎

『エイリアン』の前日譚をリドリー・スコット自身が監督した『プロメテウス』初日行ってきました。

冒頭、滝の上空に宇宙船が飛来し、人間に似た異星人(?)が自らの身体を破壊し、水の中にDNAを拡散させます。 時が経て2089年、ノオミ・ラパス演じるエリザベスとチャーリーはその壁面に人とともに星図といわれる球体の絵が施された古代遺跡を発見。古代文明発祥の各地の壁画に共通に描かれるこの星図こそが人類誕生の謎を解き明かすものと考える研究者グループが調査のため惑星への旅を敢行。それがプロメテウス号のミッションで、エリザベスとチャーリーもこれに参加します。プロメテウスのスポンサーが富豪のメレディス・ビッカーズ(シャーリーズ・セロン)。旅をナビゲートするのが、アンドロイドのデイヴィッド(マイケル・ファスベンダー)。惑星に到着したクルーたちは、ここに建造物を発見そこで彼らが見たものは・・という話。

昨日くらげさんのツイートに返信する形で「『エイリアン』ファンが観たいと思うものを見せてくれている」と呟いたのだけど
これはあくまで『エイリアン』のセルフパロディ的な部分(笑)

お約束とも言えるシーンがしっかり出てきて、ニヤリだったのでね。




でも、個人的にはもっとシンプルな前日譚を想定してたので人の起源とはまた、大風呂敷広げ過ぎじゃね?と戸惑うところもあったけど、『エイリアン』の惑星到着シーンで発見された異星人(スペース・ジョッキーというらしいですね)の謎に迫る本作は、コアなファンには堪らないかもですね。
映像の美しさ、迫力はさすがにリドリー・スコットと思うところ。
エイリアンに襲撃されるシーンのグロさもパワーアップで、息をするのも忘れるほど。



主演のノオミ・ラパスは、ど根性で命に向き合うエリザベスを好演。
非情さと完璧なまでの美しさでメレディスを演じるのがシャーリーズ・セロン
この二人が強いリプリー像を共同で復活させた感じでしょうか。

アンドロイドのデイヴィッドを演じるマイケル・ファスベンダーがその能力をフルに発揮するところにSF的映像の面白みが凝集。物
腰の柔らかいデイヴィッドですが『エイリアン』を観ていれば、彼を警戒したくなりますよね。
私は牛乳飲んでないかを気にしちゃいましたけど(笑)ち
なみに彼は『アラビアのロレンス』ファンのようで、髪型もピーター・オトゥールのまねでした(笑)

エリザベスの恋人チャーリーにトム・ハーディ似のローガン・マーシャル=グリーン
キャプテン役のイドリス・エルバが妙に泥臭いのは『アルマゲドン』のパロディなのかと思ってみたり(笑)

解釈をめぐりネット上でも数々の憶測が飛び交う本作。単
にエイリアンと闘うというものではないため、評価も別れるかもしれません。

しかし難解なほどに、追及心を掻き立てられるのも確か。
エイリアン誕生のシーンには衝撃を受けました。

日本公開は8/24~リドリー・スコット版『エイリアン』をおさらいした上で映画館へGO!

★★★★☆