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映画ノート

モラル違反の変態青春物語『デッドガール』




デッドガール(2008)カナダ
原題:Deadgirl
監督:マルセル・サーミエントガディ・ハレル
出演:シャイロー・フェルナンデス 、 ノア・セガン、 ジェニー・スペイン、 キャンディス・アッコラ
日本公開:4/20
さえない学生のリッキー(シャイロー・フェルナンデス)は、思いを寄せるジョアン(キャンディス・アッコラ)ともうまく話せず、無気力な日々を過ごしていた。ある日、友人のJTノア・セガ)とともに学校をさぼり、今は廃墟となった病院に忍び込んで遊んでいたところ、地下で信じがたい光景を目にする。そこには、頭からビニール袋をかぶせられ鎖につながれた裸の女(ジェニー・スペイン)がいた。(Movie Walkerより)



 トロントで賛否両論との宣伝に興味を惹かれ観てみました。
が、なるほどあかんやろという作品(笑)えぐいしグロいし、何より完全にモラル違反。今頃公開になるのは、主演のシャイロー・フェルナンデスがライミ新作のリメイク版『死霊のはらわた』に出てるからかな。軌道を逸した悪友JTノア・セガは『LOOPER ルーパー』のキッド・ブルーだったし、期待の若者が無名時代にタッグを組んだ作品ということになりますね。



 廃墟で発見した女は全裸、しかも鎖に繋がれてるんですよ。見つけたのは欲求不満のモテナい若者。いつから繋がれてるのか、何故拘束されてるのかもわからない。しかも・・・タイトルからネタバレしてるから書くけどその女、実はソンビなんですよっ。ってことで、「女ならなんでもいいんかい!!?」な展開に驚愕します(笑)

 ま、終わってみれば青春ものだったのねぇってことだけど、完全に変態のそれ。
女の正体が分れば分るほどに、若者たちの狂気におぞましさが増すのだけど、主人公の恋をセンチメンタルに演出しながらの落とし方には拍手ですね。あくまでホラーコメディ的に捉えての話ですが。
ホラーと青春を融合させたものは最近多いけど、これは物議を醸すわな。

病院の廃墟には行きたくないっす。