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映画ノート

【映画】 人生はノー・リターン ~僕とオカン、涙の3000マイル~<未>




人生はノー・リターン ~僕とオカン、涙の3000マイル~<未> (2012)アメリ
原題:The Guilt Trip
監督:アン・フレッチャ
出演:バーブラ・ストライサンドセス・ローゲン/ジュリーン・ルネー=プレシアド/ ザブリナ・ゲバラ/ ジョン・ファンク/ ロバート・カーティス・ブラウン
日本公開:未公開
バーブラ・ストライサンドセス・ローゲンが親子を演じたハートウォーミング・コメディ。
出遅れましたが、「母の日に観たい映画」としてチョイスしました。

 幼い頃に父と死別したアンディ(セス・ローゲン)は、大学卒業後は発明家として発明したものを売り込むために企業回りをする日々。
そんな彼の悩みは子離れしない母親(バーブラ・ストライサンド)からの電話攻撃なんですね。
ある感謝祭の週末、久々に実家に帰省したアンディは、母がいまだに昔の恋人を忘れられないでいることを知ります。
自分から意識を離させるチャンス!と、アンディは母をビジネストリップに同行させ、昔の恋人に引き合わせようとしますが・・。



 セス・ローゲンにしてはシモネタもなく、母子の物語というのは珍しいですね。
バーブラ演じる母親は、いい歳こいた息子に朝っぱらからしょうもないことで電話しまくり。
セス演じる息子も流石にうんざりで、母と距離を置きがちになってます。
そんな親子がアメリカ横断の旅を通し、どう関係を修復していくのかというのに興味を惹かれました。
本作は脚本のダン・フォーゲルマンがお母さんと旅行した実話が元になっているのだとか。

母が子離れしないのは何故かなど、親子の確執につながる理由を明かしつつ
二人が距離を縮めていくと言うのは ロードムービーの定番ながら、
ときどきハッとさせられる部分もあり、親子の普遍的な問題を解決するヒントが隠された作品になってると思いますね。

 先ごろ「母親にやさしい国アンケート」で日本人は32位、G7の中では最下位という結果がニュースになってましたね。
これは社会情勢なども加味され、母親というよりも女性にとしたほうがいいのかもとを思うような、いわゆる子供が母親に優しいというのとは違う調査内容でしたけど、日本人はとかく愛情を表現するのが下手な国民という印象。でも今年は有名人が母親に向けてツィートしたものが話題になっているように、最近は素直な気持ちを伝えやすくなってるのかもしれません。いいことですよね。

この映画で母親の無限の愛に気づいたならば
今からでも遅くないので、感謝の気持ちを伝えてみるのもいいかも。
バーブラは等身大の母親を演じていたし、セスが母親の女としての幸せを考えてあげる優しさもよく、
最後はじんわりさせられました。
コメディとしてはそれほど面白くないですが、ふたりの成長物語としても心地よかったです。