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映画ノート

【映画】パリの旅愁



パリの旅愁(1961)アメリ
原題:Paris Blues
allcinemaデータ

パリに暮らすアメリカ人ラム(ポール・ニューマン)とエディ(シドニー・ポワチエ)は、「クラブ33」で演奏するジャズメン。クラブはいつも満員の盛況。しかし音楽の世界を探求するため曲を書き始めたラムは、曲の評価が気になり苛立ちを感じている。

そんな折、世界的なトランペット奏者(ルイ・アームストロング)を迎えるため駅に出向いたラムは、2人の若いツーリストと出会いクラブに誘う。


ハロルド・フレンダーのベストセラー小説「パリ・ブルース」を『暴力波止場』のマーティン・リットが映画化。パリに暮らすアメリカ人ジャズメンとツーリストとの恋をジャズの演奏たっぷりに描く一本です。
 


若いポワチエさんとニューマンが同じバンドで演奏するジャズメンを演じてまして
それだけでも嬉しいんですが、大御所ルイ・アームストロングまで出てきて、気合のジャズセッションをしてくれるという、ジャズファンにはたまらないだろう映画です。
ですが、これ音楽映画というよりも、男女2組のパリ恋物語になってるんですね。



ニューマンは実生活でも妻のジョアン・ウッドワードに、ポワチエさんはダイアン・キャロルに惹かれていく。
パリの街でデートを重ねる様子は、『ローマの休日』的でもあり、なんとも微笑ましいんですよね。

しかし、エディがパリに暮らすのは人種差別の残るアメリカを嫌ってのこと
ラムにはラムの音楽へのこだわりや、仲間への責任があり
2組はそれぞれに問題にぶつかることになります。

12日間。終わってみればエディとラムそれぞれの決断には納得。
二人の進む道は決して安易ではないでしょう。
それぞれの瞳に不安をよぎらせながらも、新たな人生の幕開けへの決意も感じさせる。
最後に響くトランペットの音もカッコよく、終わってみれば男の映画!

99分とコンパクトながらインパクトは十分。これ好きだわ。

日本ではDVDになってないようなのでyoutubeに全編アップしてみました。(英語字幕)

18:20から「ムード・インディゴ」の演奏
1時間o3分過ぎたあたりからの今くるよさん・・もとい、アームストロングの突撃セッションは最大の見所です。