グレタ GRETA
グレタ GRETA(2018)
Greta
【あらすじ】
ウェイトレスとして働くフランシス(クロエ・グレース・モレッツ)は友人のエリカとニューヨークで暮らしている。ある日地下鉄で置き忘れていたバッグを発見したフランシスは、グレタ(イザベル・ユペール)という女性の元にバッグを届ける。母親を亡くして間もないフランシスはグレタに母の像を重ね親しくなっていくが・・
【感想】
ニール・ジョーダンが監督し、タイトルロールをイザベル・ユペールが演じたアイルランド産サイコスリラーです。
ユペール演じるのはニューヨークに一人暮らすグレタ。
夫を亡くし、一人娘は海外というグレタは忘れ物のバッグを届けてくれたフランシスと母子のように交流し始めるのですが、フランシスがグレタのある秘密を知ってしまったことから二人の関係は壊れます。
グレタを拒絶し関係を絶とうとするフランシス。しかしグレタはストーカーのように付きまとうことになり・・というお話。
ニール・ジョーダン監督作品は久々です。
前評判から楽しみにしてましたが、作品的には90年代のスリラーという風で、ストーリーに特別に新しいものはなかったというのが正直なところ。
だんだんわかってくるグレタの正体も想定内でした。
ただ、NYというのは移民の聖地で、グレタの家のように、一歩道を入ればそこは40年代、50年代のヨーロッパという雰囲気が本作をダークファンタジーたらしめていていいんですよね。
そして氷のような表情でグレタを演じるユペールの存在感がやっぱり凄くて
神出鬼没の魔女のようにフランシスを追い詰めるところはスリリング。
でも、とどめを刺すときの、あの軽いステップの舞はなに?w
レザーフェイスのチェーンソーダンス的な趣に思わず笑ってしまった。
ジョーダン監督の常連、スティーヴン・レイのあっさり過ぎる使い方もうけたし。
でも、この映画には今の時代に生きる者への教訓が詰まってます。
ニューヨーク暮らしのルームメイトエリカの警告は全て正論で
列車内で置き忘れたバッグを見つけても、絶対に自分で届けようとしてはいけないし、知らない相手に簡単に電話番号を教えるのもダメ。
残念なことだけども、今や簡単に人を信用してはいけないというのがこの映画の教訓であり最大の怖さかもしれない。
それでも、エリカの勇気と奮闘が人との繋がりと強さを感じさせてくれたころに救いがありました。
さて、エッフェル塔が外れたら・・続編が作られるのかな。
もういいけどね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/グレタ_GRETA