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映画ノート

【映画】レプリカズ

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レプリカズ(2018)

【あらすじ】
人間の意識をコンピューターに移す実験の成功を目前にした神経科学者ウィリアム・フォスターは、突然の事故により愛する家族4人を一度に亡くしてしまう。
失意の中、彼は家族をクローン化させ、完璧なレプリカンとしてよみがえらせることに成功するが・・

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キアヌ・リーヴスマッドサイエンティストもの。

事故への自責の念もあり、タイムリミットがある中での究極の決断ということだが
ロボット相手に失敗を繰り返していた科学実験を人間にいきなりやってみる科学者キアヌ・リーヴスが驚くほどに無謀。
しかもクローンの実験をしてきたわけでもないのに溶液等道具が揃っていたり、ご都合主義にもほどがある。
(タンクの数が足りないから、再生を諦める家族を一人選ばなければいけないという意地悪設定)

この手の映画は『フランケンシュタイン』『ステップフォード・ワイフ』などのサイエンスもの、愛する者を亡くした家族の哀しみからタブーを犯す『ペットセメタリー』などホラーに帰結するものが多い。
本作もその兆しを感じさせる空気を漂わせる瞬間もあるものの、予想外に順調に経過し、怖くならないのが残念。
とはいえ、実験のそもそもの目的は案外現実味があり、そこが一番ホラーかも。

天才科学者とは意外な役と思ったキアヌが結構に腑抜けなキャラで、同僚エドとのやり取りが笑えてしまう。
ブラックコメディとして楽しむべし。