【映画】ラブレス(2017)
またまたご無沙汰です。
皆さまいかがお過ごしですか?
10月も明日で終わり。小雨模様の今日などは、こちらでも半袖で扇風機を回していると少し肌寒いと感じるようになりました。(扇風機いらんやろという話ですがw)
先週から10日ほど、珍しく仕事に出てましてブログ放置してましたが、ちびちび映画は観ていて、最近は「記録」というアプリに簡単に感想を書きとめてます。ただアプリは信頼性に不安を感じるところもあり、消えてなくなる前に加筆してブログに残していくことにしました。
ラブレス(2017)
『父、帰る』のロシアの鬼才アンドレイ・ズビャギンツェフ監督によるカンヌ国際映画祭審査員賞受賞作。
離婚を決めた両親のもと、一人息子がある日忽然と姿を消す。
ボランティア団体と思しき、しかし本格的な捜索隊が捜査を開始するが見つからない。
実は両親は子供を欲していなかったこともわかり、息子の捜索が行われている最中もそれぞれの愛人と交流する姿が腹立たしい。
途中、息子に似た死体が発見され両親が確認するシーンがある。
無残な遺体を目にし動揺するものの、「息子ではない」と言い切る母親。
その隣で父親は泣き崩れるのだが、あの遺体は本当に息子ではなかったのかと後で気になってきた。
息子が姿を現さず、しかも遺体も発見されなければ、両親にとって面倒なことはなく一番都合がいいのではないか。もしそうだとしたらこんな怖い話はない。
子供は親を選べない。
両親から望まれていないことを知り、壁の向こうでむせび泣く少年が不憫でならなかった。
ラストシーン、ランニングマシーンを使う母親のトレーニングウエアに「ロシア」の文字。どなたかの記事に、この映画はプーチン政権やロシアの独裁を黙認する世界の無関心を糾弾していると書かれていてなるほど。