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映画ノート

ダーティ・ハリー


1971年(米)監督:ドン・シーゲル出演:クリント・イーストウッドハリー・ガーディノ/アンディ・ロビンソン/ジョン・ヴァーノンレニ・サントーニ/ジョン・ラーチ【ストーリー】サンフランシスコ。屋上プールで泳ぐ女性が何者かに狙撃されるという事件が発生した。捜査にあたるのは、いつも汚い仕事をまかされることから“ダーティハリー”なる異名をつけられたハリー・キャラハン刑事。やがて“さそり”と名乗る犯人から「十万ドルを渡さなければ市民を殺し続ける」という脅迫が届いた。予告通り、次々に無差別殺人を繰り返す“さそり”だったが、ハリーと相棒のチコはついに犯人の正体に迫る……。
■感想

カッコいいぞ! お不潔ハリー!!

映画「ゾディアック」で描かれた、サンフランシスコを襲ったゾディアック事件。

本作はこの事件をモチーフに描かれた作品らしいのですね。

「ダーティーハリー5」までシリーズ化された人気の刑事ドラマです。


シリーズ1作目である本作、これ前にあげたアメリカンニューシネマの代表作の一本にあげられてるんですよね。
刑事ものなのに、どうアメリカンニューシネマ?とちょっと不思議に思ったのです。

で、改めて鑑賞して。。うーん、これやっぱり他のアメリカンニューシネマとは若干趣が違う気がしました。
大抵のものは犯人側をメインに描かれ、無常観を漂わせる終わり方。
それに反し、本作ではクリント・イーストウッド演じるアウトローな刑事“ダーティハリー”名目を重んじる市長などの権力に対抗してでも、独自のやりかたで悪を裁いていくというものです。
体制に歯向かうという点では同じかな。


このダーティハリーイーストウッドはやはりカッコいいですよね~。
アクション満載の刑事ものに見慣れてしまった今観ると、柵を乗り越える姿が重そう!とか、
スピード感、軽やかさであららと思ってしまうのだけど、それでもイーストウッドのストイックな魅力に痺れます。


ここでは【スコーピオ】として登場する連続殺人犯の異様さもいいですね。
「ゾディアック」と比べるとトーンが違って違和感を感じるところでもありますが、
何をするかわからない危うさ、異常さが不気味。一見弱そうな外観とか、いかにもオタクな雰囲気も良し。

バニシング・ポイント」みたいに真っ裸な女性が普通の客を招き入れるシーンが出てきたりしましたが、
この時代って、これ普通だったの?

ハリーの相棒になったメキシコ人刑事チコがハリーに「自分が(相棒として)メキシコ人でもいいのか?」と聞く場面がありました。人種差別な部分がかいま見れるのも、時代を感じるところでしょうか。
なんせもう36年も前の作品ですからね。イーストウッドも若いはずです。


ところでユーザーレビューの中で見つけたのですが、これ日本語字幕で
ダーティハリー”を“お不潔ハリー”と訳しているものがあったとか(爆)

お不潔ってヾ(´∀`*)ノ お風呂何日も入ってないような~。でもそのダーティじゃないでしょーw
こんな字幕観たら映画観る気力一気に失せる!っていうか私笑いが止まらないと思う。


ところで「Make my day!」の名台詞を期待してたんだけど、聞き逃したかなぁ、今回聞いた記憶がないのです。。(汗)



★★★★☆