しまんちゅシネマ

映画ノート

ハンティング・パーティ


2007年(アメリカ/クロアチアボスニア・ヘルツェゴヴィナ)監督・脚本:リチャード・シェパード原案:スコット・K・アンダーソン出演:リチャード・ギアテレンス・ハワードジェシー・アイゼンバーグダイアン・クルーガー/ジェームズ・ブローリン/ジョイ・ブライアント/マーク・イヴァニール/ゴラン・コスティッチ/ディラン・ベイカー【ストーリー】一流戦場レポーターとして活躍したサイモンは、ボスニア紛争の生中継で感情的になって大失敗を演じ局を解雇されてしまい、以来消息を絶っていた。そんな彼が、かつての相棒である戦場カメラマン、ダックの前に突然姿を現わした。そして、すっかり現場から遠ざかっていたダックに、最大級のネタを持ちかける。それは、“民族浄化”の名の下に行われた大虐殺の首謀者で、500万ドルの賞金が懸けられた大物戦争犯罪人フォックスの潜伏場所についての情報だった。再起を懸けるサイモンの熱意に押し切られ、渋々同行を決意したダック。さらに、野心に満ちた新米プロデューサーのベンも加わり、一行は世紀のスクープを狙って危険な旅に出るのだったが…。
■感想
ボスニア紛争の時に起こった「スレブレニツァの虐殺」。
民族浄化の名の下に起きたその事件はセルビア人勢力が報復行動としてボシュニャク人をレイプしたり、大量殺戮を行った事件なのですね。被害者は8000人とか。。
その首謀者ラトコ・ムラジッチ国際法廷で有罪判決を受けながらも未だ捕まっていないらしいです。
常識ですか?すみません。またしても映画で知る事になった事実であります。

さて、本作はこのムラジッチを探し、スクープを得ようとした実在の3人のアメリカ人ジャーナリストのエピソードを基につくられたお話です。

まずジャーナリストを演じた3人のキャラが楽しいです。
リチャード・ギア演じるサイモンはレポート中のヘマから第一線から脱落した報道カメラマン。
一見いいかげんに見えて、実は正義感がいっぱいにつまったアウトローな男。

サイモンの元相棒で、今や大物カメラマンのダッグにテレンス・ハワード

そしてなにかというとハーバード出を自慢する、新米プロデューサー、ベンジャミンにジェシー・アイゼンバーグ。「イカとクジラ」のお兄ちゃん役の彼ですね。彼もなかなかいい味を出して来るようになりましたね。

3人が向かうのはボスニアサラエボ
ここではサイモンの回想シーンと交錯する作りですが、悲惨な惨殺な様子なども盛り込まれ、サラエボの過去と今の問題が浮き彫りになります。


一方フォックスを追う過程はアドベンチャーな一面も見せ、サイモンとダッグ&α(笑)のバディものとしても楽しめます。
ガチガチな社会派ものにせず、エンタメ性を絡めたところ、試みとしては面白いですよね。
アドベンチャーの結末はワクワクするものであり、事実でない部分はもうファンタジーでもあります。

ただ途中、説明的な部分になると、ややダレました。^^; 
こういう歴史的な部分にもっと興味をもたなきゃと思いながらも、、まだまだです。


さて、3人は大量虐殺の首謀者フォックス(ムラジッチ)を見つけ出し、500万ドルの賞金を手にする事ができるのか!!

甘いラブストーリから脱皮し、大人の魅力を見せつけてくれたギアさまも良かったし、3人のデコボコぶりも楽しめました。
これはシリーズものになってもいいかも~。


★★★*☆