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映画ノート

沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇


1995年(フランス)監督:クロード・シャブロル出演:イザベル・ユペールサンドリーヌ・ボネールジャクリーン・ビセットヴィルジニー・ルドワイヤンジャン=ピエール・カッセル
■感想
ルース・レンデルの小説『ロウフィールド館の惨劇』を『殺意』『肉屋』のクロード・シャブロルが映画化
ブルジョワ家庭に起こったある惨劇を描くサスペンスであります~。

サンドリーヌ・ボネール演じるソフィーは新しい家政婦としてロウフィールド家に迎え入れられる。
家事も完璧にこなすソフィーは家族に気に入られるのだけど、実はある秘密を抱えています。
ま、映画サイトでもあらすじに紹介されてるので書きますが、ソフィーは文盲なんですね。
ソフィーは必死でそれを隠そうとするんですが、そのストレスたるや半端でない。


そんなソフィーに近づいて来たのは郵便局員のジャンヌ(イザベル・ユペール)。彼女もまたある秘密を有する女性。
二人は互いの秘密を共有することで一気に親密な関係になっていくんだけど

このふたり、なんか変!!(『エスタ-』のコピー拝借w)

過去のある女二人は、その劣等感をいつしかブルジョワ家庭への不満に変えていくんですよね~。
一見親切なブルジョワ家庭のちょっとした優越感に対し、ソフィーは小さな不快感をつのらせていき
ジャンヌがソフィーの気持ちに拍車をかける‥
二人が親密度を増すたびに、狂気の空気が漂うのが恐っ!!



ちょっとわけありブルジョワ家庭の奥様を演じるのはまだまだお奇麗なジャクリーン・ビセット。足が細い~。

字を読まなければならないソフィーのシーンの、ただならないストレスの表現は秀逸。
勿論演出の上手さによるものも大きいでしょう。
不穏な音楽、空気感、徐々に度を増す異常性、役者の演技ともに息を飲む緊張感です。。

クライマックスも目がテンだけど、ラストも気が利いてる!!
ブラックユーモアギリギリのサスペンス。不条理な話だけど。。これ面白いです。



★★★★☆