ジャッキー・ブラウン - しまんちゅシネマ

１９９７年（米）監督／脚本：クエンティン・タランティーノ出演：パム・グリア／サミュエル・Ｌ・ジャクソン／ロバート・フォスター／ブリジット・フォンダ　　　マイケル・キートン／ロバート・デ・ニーロ／マイケル・ボーウェン／クリス・タッカー【ストーリー】黒人スチュワーデスのジャッキー・ブラウンは、密売人の売上金をメキシコからアメリカに運ぶ副業を持っていた。だが、ひょんなことから逮捕され、捜査官レイに密売人オデールの逮捕に協力するよう強要される。オデールが証拠隠滅のために自分を消そうとしていることを知ったジャッキーは、関係者をあざむき、お互いに噛み合わせようとする。

■感想
今年のアカデミー賞では『イングロリアス・バスターズ』が作品賞と監督賞、オリジナル脚本賞にノミネートされてますね。
個人的にはオリジナル脚本賞はタラちゃんに獲って欲しいです。

＊＊＊＊＊＊

四十路を過ぎた３流航空会社のスッチージャッキー・ブラウン（パム・グリア）は、
裏で武器密輸のオデール（サミュエル・L・ジャクソン）の資金を運ぶ仕事をしていた。

ある日バッグに５万ドルと麻薬を入れ持っているところを逮捕され、
オデールをワナにはめ逮捕に協力するよう司法取引を強要される・・・。

警察と密売人の間に立って、中年黒人スッチーのジャッキー・ブラウンが
警察と運び屋の両者を欺きながら奮闘するクライム映画ですが、ここでもタラ節は健在ですね。

まず、オープニングの搭乗口へと颯爽と歩くジャッキーことパム・グリアのダイナマイトボディと
バックに流れる「110番街交差点」がパンチが効いてカッチョいいよなぁ。

いつもながら全般にちょっとしたところで使われる音楽のチョイスがイカしてる。

保釈屋マックス・チェリーが、ジャッキーと初めて会うシーン
いい歳こいて、ジャッキーに一目惚れしちまったマックスのポワーンとした表情にかぶさるぽわわーんな曲も笑える。

軽口軽妙な台詞回しも相変わらずで、一番好きだったのはサミュエルとクリス・タッカーの会話。
借りを返せよとばかりに、仕事への協力を求めるオデールがクリスに車のトランクに潜むことを強制するシーンでも
危険を感じ嫌がるクリスが食べ物に吊られて渋々引き受け笑わせてくれるのもつかの間
その後のオデールの不穏な笑みからの長回しで見せるクライムシーンには度肝を抜かれた。

「そんな風に殺すんや」っていうシーンが何度かあって、その度に驚かされつつも、なんかニヤリとしちゃうよね。

警察に捕まれば、その後は路頭に迷うことになるし、オデールからは命を狙われる
この瀬戸際に一世一代の大勝負に出るパム・グリアの切羽詰まった中にもどこかしたたかさを臭わせる大人の魅力。
ロバート・デ・ニーロをどっかネジが緩んだチンピラに据えたり
ブリジット・フォンダを金髪はすっぱなとうの立ったサーファーガールに据えるなど
意外な役者の使い方も面白い。足フェチタラの今回のミューズはパムではなくブリジットでした（笑）

サミュエルさん、ポニーテールの時は可愛いけど、終盤落ち武者ヘアにしたときには
プレデターに似てて怖いんだよね（笑）
サミュエルとデ・ニーロの車の中のやりとりシーンなど緊張感が高まっていく感じも良かった。

『パルプ～』などに比べると、ストレートな構成は単調に感じるし、地味な印象ではあるものの
これはこれで面白いっす。

ってことで
私的今年のオスカー、希望的予測 主なところは